「上昇相場になってから積立投資をスタートしたい」という人は、仮に上昇相場で始めたとして、その後下落相場になった場合はどうするのでしょうか?積立投資をやめるのでしょうか? 

そこで、下落相場から積立投資を始めるとどうなるのかを過去の相場で確認しておきましょう100年に1度の大暴落といわれた「リーマンショック」は2008年9月に起こりました。

例えば、2008年9月~2024年10月まで毎月1万円ずつ、米国の株価指数「S&P500」と連動する投資信託に投資したとします。途中、2020年2月~3月にかけてコロナショックが起こり、株価は大きく下落しています。

【図表1】2008年9月から毎月1万円ずつS&P500に投資した場合の資産の推移
出所:(株)Money&You作成
※為替は東京市場米ドル/円スポット17時時点/月末を使用
※上記はシミュレーションであり、実際の運用とは異なります。したがって、将来の運用成果を示唆・保証するものではありません。また、税金・手数料等を考慮しておりません。

毎月1万円ずつ投資しているので、積立元本は194万円。それに対して、資産総額は約867万円と4.5倍近く増えています。途中、1つ目の○で囲んだ2020年3月は「コロナショック」、2つ目の○で囲んだ2022年2月は「ウクライナショック」です。これらの影響で資産が減りましたが、その後は堅実に増えていることがわかります。

ドルコスト平均法の効果により、平均購入単価を下げていたことでその後のS&P500の値上がりで資産も大きく増やせたというわけです。

上のグラフを見ると、「リーマンショック」「コロナショック」「ウクライナショック」の3度の大きな下落相場を乗り越えて現在お金を大きく増やせていることがわかります。そのため、積立投資は下落相場でたくさん買えるチャンスと捉えることが大切です。