12月5日、ついにBTCはドル建てで史上最高値を更新しました。10万4000ドル近辺まで上値を伸ばした後に急落、安値は92,000ドルと10%以上の下落となりました。円建てでもわずかに史上最高値を更新しましたが、束の間の出来事となりました。しかし、その後、週末にかけて価格は徐々に回復傾向にあったことを考えると、高値更新の達成感からくる大きなポジション調整の値動きだったとも考えられます。
1万ドル達成後に11,000ドルまで上値を伸ばし、その後9,000ドル手前まで急落した2017年11月末~12月第1週目の値動きを思い出させるような出来事でした。なお、このときの値動きは、当時の史上最高値となった2万ドル近辺まで上昇するトレンドの起点となりました。
BTC(ビットコイン)、深い押し目は1400万円手前を意識
BTC/JPY日足チャート分析から入ります。トレンドラインを引き、上値抵抗線を引いたアセンディングトライアングルを意識してみました。MACDはすでに一定の調整をしているので、ゴールデンクロス待ちといったところでしょうか。
SMA30はこのトレンドラインと重なるように上昇してきており、次の押し目もこの水準を意識しておくとよいでしょう。このトレンドラインとSMA30が今週前半に推移するであろう価格帯は、およそ1465万円~1480万円となりそうです。
この水準まで押し目を形成する場合は、テクニカル的にはひとつの買い場水準になるので意識されておくとよいかもしれません。
続いてBTC/JPY4時間足チャート分析です。水平ラインでサポートを引くと、1400万円に重要ネックラインが引けます。SMA200が徐々に上値を伸ばしてきており、こちらも1400万円付近で推移しています。
よって、1400万円まで仮に急落する場合は、この水準は大きな買い場となりそうです。SMA200は時間の経過とともに徐々に上値を伸ばしていくため、イメージ的には週前半は1405-1415万円、週後半は1415-1425万円程度で意識しておくとよいのではないでしょうか。下落が続いた場合の押し目買いのゾーンはこの価格帯と意識したいと思います。
また最近の値動きの特徴として、アジア時間に下げ、NY時間に価格を回復させるというサイクルが繰り返されています。本稿執筆時点(12月9日)でも下落でスタートしました。このリズムに合わせながらのトレードを意識するのもよいかもしれません。
ETFへの資金流入が顕著、ETH(イーサリアム)は上昇基調
ETH/JPY日足チャート分析に切り替えます。米国においてイーサリアムETFへの資金流入がこの2週間加速傾向にあり、徐々に上値を伸ばしてきました。SEC(米証券取引委員会)のゲンスラー委員長退任報道を受けてから上昇は勢いを増しています。
個人的にはこの動向はポジティブにみています。BTCの価格が上昇しているのに対し、ETHは2024年の最高値より20%以上も低く推移していることを考えると、かなりバッファを残しているのではないでしょうか。
よって、出遅れ銘柄的な位置付けとしても、期待が先行しているのかもしれません。日足レベルではトレンドラインまで待ちたいところですが、上昇の勢いが強く、今週もそこまで調整をしないかもしれません。MACDも真横に推移するような動きでゆっくりと価格を上昇させていることから、過熱感をそこまで示していない様子です。
平日は毎日のようにETFに買いが入っていますので、そのフローに飲まれて引き続き上昇継続していくと思われます。個人的にはこのポイントに注目し、12月はその出遅れ分を大きく取り戻してくるのではないかと期待して、買いトレードを強気姿勢に切り替えたいと思います。