10月27日、日本では衆議院選挙の投開票が行われ、与党が大敗を喫しました。この結果によって、金融緩和、財政出動の道は険しくなり、株式市場にとっては難しい局面を迎える可能性もあるでしょう。日本円は通貨安で反応しています。

暗号資産については直接の影響はないものの、政治の混乱は通貨安、金利上昇要因となり得ます。インフレ対策として、BTCをポートフォリオに入れておくことは選択肢の一つになるのではないでしょうか。

また、中東情勢は10月27日、カタールにてパレスチナ自治区ガザの停戦交渉が再開しました。この交渉には、イスラエルの交渉団や米国、エジプトの代表団も参加し、ハマスとの停戦合意に向けた話し合いが行われる模様です。

10月27日夜からBTCが上昇開始しましたが、この協議内容が影響していることも考えられるでしょう。BTCは28日朝には1040万円を上回る水準にまで回復しました。

BTC(ビットコイン)はレジスタンスライン突破なるか?

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析です。目先、レジスタンラインが控える1041-1042万円にタッチしました。このまま10月28日中に上値を更新するかは定かではありませんが、チャート形状的にはしっかりと高値と安値を切り上げているので良好な形だと思われます。

MACDはデッドクロスとなりましたが、これがダマシとなるか注目です。まだ、ダイバージェンスを発生させていないため、日足レベルでは過熱感はありません。SMA30(黄色)はSMA200(橙)をゴールデンクロスし始めており、本格上昇に入る合図にも見えます。個人的には引き続き買いトレード目線を堅持していきたいと思います。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY4時間足に時間軸を落とします。高値圏での揉み合いに入っていますが、4時間足レベルでは、アセンディングトライアングルの形成をイメージして記載を入れました。矢印のような値動きを作ると、上昇が強いフォーメーション分析になります。

MACDはすでに0.00ラインまで下落し、しばらく横ばいで推移しているのにも関わらず、ゆっくり価格が上昇したことについてはポジティブな要素です。4時間足レベルでの過熱感は全くないため、ここからの大きな上昇はトレンドの初動として判断しやすいでしょう。

タイミングが良ければ今週中に急伸相場開始があるかもしれません。今週前半は浅い押し目買いを意識して、1025-1035万円からの買いを狙って細かく回転売買をしていきたいと考えます。

ETH(イーサリアム)は並行チャネルレンジ継続、買い場到来か?

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いてETH/JPY日足チャート分析に移ります。並行チャネルレンジ内で推移しており、下限ラインでピッタリと反発した格好です。一時SMA90(水色)を割り込みましたが、下髭でクローズしているため、まもなく反発形状に入るのではないでしょうか。

移動平均線にサポートされて上限ライン方向に上値を伸ばす場合は、11月上旬には41-44万円付近で推移している可能性が高そうです。BTC連高相場に習って上昇しやすいと予想します。

また、上値の目安はSMA200(橙)とチャネルレンジの上限ラインが上値のレジスタンスになりやすいことから、この水準より少し手前で利益確定を狙ったトレードが望ましいのではないでしょうか。

以上を踏まえて、BTCは買いトレードを継続、ETHもこの形状なら買いトレード再開も問題ないという認識です。今週も強気目線でいきたいと思います。