米ドル/円は強含みの展開 週間予想レンジ:147.00~151.50
先週(9月30日週)は大幅反発、戻りの余地を示唆
先週の米ドル/円は急反発した。10月2日、石破首相が日銀総裁と会談した。その後の記者団の取材時に「個人的には、追加利上げをするような環境にあると考えていない」と発言した。この発言によってマーケットでは利上げ継続の思惑が後退し円が売られた。その後10月4日、市場予想よりもよい結果だった米雇用統計の結果を受けて米ドル/円はさらに続伸した。一時149円の打診が目立つ値動きとなった。
今週(10月7日週)は一旦150円乗せか
米国は利下げが規定路線だったが先週末の米雇用統計を受け、大幅利下げの可能性が否定され、年内利下げなしといった観測も浮上した。日銀政策に関する思惑の後退もあって、目先切り返しの継続を有力視する。
テクニカル視点:途中の調整が完了、ベアトレンドを加速
米ドル/円は、9月27日の大陰線が「弱気リバーサル」であったため、支配力を持ち、ベアトレンドを推進する存在となった。しかし、石破首相の発言を受け、10月2日には同大陰線を否定、また米雇用統計を受けた続伸で一旦149円の打診があり、これは前記の「弱気リバーサル」のサイン自体が「ダマシ」であったことを裏付けている。ゆえに、当面切り返しの余地があると判断する。150円半ば~151円半ばの打診があっても許容範囲内である。性急な戻り売りは避けたい。
豪ドル/円はレンジの上限を突破、一段続伸へ 週間予想レンジ:99.50~103.50
先週(9月30日週)は大幅続伸した
先週の豪ドル/円は続伸した。週足では大陽線を形成、先々週の「スパイクハイ」の週足を否定した。米ドル/円と同様、石破首相の発言を受け、日足では10月2日の大陽線をもって9月27日の「弱気リバーサル」の陰線を否定した。
今週(10月7日週)は戻りの余地を拡大する
先週は101円台前半を打診、また先週金曜でも100円台を維持したことを受け、従来の変動レンジを上放れしたと判断できる。105円まで大した抵抗がないとみるが、豪ドル対米ドルの軟調があって、上昇モメンタムが制限される可能性がある。それでも戻りの余地を一段と広げる可能性はあると考える。
テクニカル視点:レンジの上限を上放れ、戻りの高値を確認へ
豪ドル/円は、7月高値からほぼ一本調子の暴落となり、8月5日の安値まで実に20円近い値幅となった。円売りバブルの崩壊とはいえ、暴落自体が明らかに行き過ぎであった。そのため、スピード調整的な切り返しが先行されたことは、当然の成り行きであった。
さらに、切り返しを図る上では、9月27日の陰線が重要な指標であった。先週の続伸で同日の弱気のサインを否定、また同サインが「ダマシ」だったと考えると、当面の戻りの余地も示唆していることになるだろう。したがって、積極的な上値追いはおすすめできないとしても、当面順張りのスタンスを維持するのがいいだろう。103~105円台の打診も視野に収める必要がある。