昨日は東京メトロ(東京地下鉄)の上場が注目を集めました。久しぶりの大型IPOで、個人投資家の需要も高く、IPOに申し込んだ方も多いでしょう。また、配当期待からNISA口座で購入された方も多いのではないでしょうか。私も、東京メトロには個人的な想い出があります。コロナ禍で始めた沿線ラン(可能な限り線路上の道を走り、沿線全駅を巡るラン)で、山手線の次に挑戦したのが東京メトロでした。2020年6月から2021年5月までに、予定がない週末にせっせと東京メトロの駅を巡り、全9路線を走破しました。全9路線走り切った時の達成感はこの上なく、その後、都営地下鉄、東急、京王、小田急と続けることに(笑)。友人から「仕事のように趣味に取り組むんだね」と言われても仕方ないですね。この沿線ランによって、沿線ごとの街並みの違いを感じることができ、関西出身の私も、東京都内およびその近郊の土地柄に詳しくなりました。沿線ランは結構おススメです。
さて、東京メトロは昨日、東証売買代金ランキングで首位に立ちました。足元では、衆院選や米大統領選を控えて株式市場全体が様子見ムードの中、同社の上場が市場に少し活気を与えました。しかし、一方で最近、資本市場に近いところで、インサイダー取引容疑に関する強制調査が行われているという報道が複数ありました。このニュースはとてもショックで大変残念です。「貯蓄から資産形成へ」という流れがようやく本格化してきた中、このような事案は市場全体の健全な成長に水を差しかねません。業界各社は情報管理や法令順守に努めていますが、定期的な研修や社内教育をより一層強化するなどして、個人投資家や企業が安心して市場に参加できるように努めることが求められます。機密情報の取り扱いや従業員の株取引に関する監視体制を徹底し、透明性と信頼を高め、資本市場がさらに活性化していくよう、業界全体で取り組んでいくべきだと思います。
来週からは決算発表シーズンです。半導体関連や金融関連など、今後の市場を占う上でも注目の企業が続々と決算を発表します。米大統領選までの2週間は特に重要な時期ですので、マネックス証券としても、投資家の皆さまに有益な情報を丁寧に発信してまいります。