週末は仙台でのお仕事。前泊して石ノ森章太郎にゆかりのある石巻へ。目的は「地のもの」の堪能、目指すは「四季彩食いまむら」さん。漁船に乗って漁の手伝いまでしてしまうという今村さんの提供する料理は「生産者とともに作る料理」だそうで、お野菜から肉、魚とあらゆる食材への思いに溢れています。

今村さんのご出身は千葉県。なぜ石巻でお店を?と聞くと、震災後ボランティアで石巻に来たことがきっかけで、復興に奔走する中で様々な縁があり、そのままここにいるのです、と。石巻は地震発生からわずか数十分で高さ7~8メートルもの津波に飲まれた地域で、その爪痕がまだ街にも残されています。私も福島出身ですが、東北復興のために地域外からボランティアで奔走してくれていた若者が多くいたことに頭が下がる思いです。そうしたエピソードもさることながら、今村さんのお料理のすべてが素晴らしいので、お近くの方はぜひ。最後の土鍋は、揚げた蕗の薹の混ぜご飯で、これがもうホントに絶品でした。

お土産は、石巻白謙の笹かまぼこ「献夢」。たまたま、先週、テレビ番組の『マツコの知らない世界』で取り上げられていたようですが、国家資格である「水産練り製品製造技能士」の資格を持った熟練の職人が織りなす最高品質のかまぼこです。高級魚「キチジ(キンキ)」を使ったすり身はふわふわでかまぼこというよりは、とろける和菓子のような食感、雑味のない白身魚の旨味が凝縮された逸品です。閉店間際に本店に駆け込んで買い求めましたが、オンラインショップでも購入できるそうです。日本は狭いようで広い。まだまだ知らないものが沢山ありますね。