【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 42,196.52  △39.55 (10/2)
NASDAQ: 17,925.12  △14.76 (10/2)

1.概況

米国株式市場は、強い雇用が好感され小幅な反発となりました。中東情勢の悪化などを受けて31ドル安でスタートしたダウ平均ですが、強い雇用関連指標の発表を受けて上昇に転じ、一時102ドルを超えるところまで上げ幅を広げました。その後は、中東情勢に対する緊張感が増すなか、週末に雇用統計を控えていることから神経質な展開となり、結局39ドル高の42,196ドルで取引を終えました。また、ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数は、半導体セクターが支援し、底堅い推移を見せて14ポイント高の17,925ポイントで取引を終えました。

2.経済指標等

9月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は14.3万人増となり、市場予想(12.1万人)と前回結果(10.3万人)を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや情報技術、金融、公益事業の4業種が上げました。一方で、生活必需品や一般消費財・サービス、コミュニケーション・サービスなどの7業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では14銘柄が上げ、なかでもセールスフォース[CRM]が3%超の上昇、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が1%超の上昇となっています。また、アメリカン・エクスプレス[AXP]やシェブロン[CVX]が1%近く上げています。一方で、16銘柄が下げ、ナイキ[NKE]が前日夕発表の決算を受け6%を超える大幅下落となったほか、メルク[MRK]も2%以上下げました。インテル[INTC]やスリーエム[MMM]なども1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体のエヌビディア[NVDA]とコンサルティングサービスを提供するアクセンチュア[ACN]が、世界での人工知能(AI)導入拡大を目指し提携を発表したことで、ともに上昇しました。また、カジノを運営するシーザーズ・エンターテインメント[CZR]は自社株買い計画が好感され5.3%の上昇となりました。一方で、電気自動車メーカーのテスラ[TSLA]は、サイバートラックなどの需要が冴えず7-9月期の出荷台数が予想に満たなかったことで、通期の売上目標未達への懸念が強まり3.5%の下落となりました。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い3.78%となりました。ドル円は、前日の石破茂首相の追加上げする環境にないとの発言や米ADP民間雇用者数の発表を受け、円安方向に展開し、146円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は、米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は、節目の38,500円を超えて大きく上げ幅を広げそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)