モトリーフール米国本社、2024年9月1日 投稿記事より

ウォルト・ディズニーにとって9月はイベントが目白押し

メディア大手のウォルト・ディズニー[DIS]の株価は8月に5ヶ月連続で下落し、3月末から26%の下落となりました。年初来では辛うじてプラス圏にとどまっていますが、4月上旬の委任状争奪戦勝利の前に記録した2024年第1四半期の急上昇は、ほぼ打ち消されてしまいました。

次はどんなカタリストが待っているのでしょうか。好調な財務状況や興行面での優位性の回復も株価の下落を食い止めることができずにいますが、ミッキーマウスの世界にはいつだって、素晴らしく、大きく、美しい明日があります。ウォルト・ディズニーをめぐる9月の注目すべき、いくつかのスケジュールを見てみましょう。

9月10日

ウォルト・ディズニーはこの夏、大ヒット映画の公開が続きましたが、この先は11月まで新作映画の公開予定はありません。しかし、「インサイド・ヘッド2」のDVD/ブルーレイが9月10日に発売され、大きな売り上げが見込まれます。

オンデマンドのストリーミングが主流になっている昨今、DVD/ブルーレイ市場を同じように比較することはできません。しかし、この夏に公開されたインサイド・ヘッド2の世界興行収入は15億ドルを超え、アニメーション映画として史上最高を記録しました。現在では世界興行収入は16億5,000万ドルに達しています。

ホームビデオはDVD/ブルーレイだけではありません。インサイド・ヘッド2は、9月下旬ではないとしても、10月にはストリーミングサービスのDisney+で配信される可能性があります。Disney+は10月17日に値上げを予定していますが、インサイド・ヘッド2や、その後「デッドプール&ウルヴァリン」の配信が控えていることを考えると、値上げしても契約を継続しようと考える契約者が多いと思われます。

9月18日

世界全体で1億1,850万人のプレミアム会員を抱えるDisney+の魅力は、新作映画や豊富な旧作コンテンツだけではありません。メディア業界をリードするウォルト・ディズニーは、オリジナル番組の成功によって、その名を冠した配信サービスを成長させています。

最初のヒット作品は「マンダロリアン」で、「スター・ウォーズ」から派生したオリジナルドラマとして高い人気があります。また、マーベルの「ワンダヴィジョン」も大ヒット作の1つで、9月には新しいスピンオフドラマが配信されます。

新スピンオフドラマの「アガサ・オール・アロング」は、9月18日からDisney+で最初の2話が配信されます。その後、毎週7話ずつ順次配信される予定です。

ネタバレには要注意ですが、アガサはワンダヴィジョンの風変わりな隣人で、ドラマが進むにつれて予想外の展開を見せます。ドラマの主役であるアガサ・ハークネス役でキャスリン・ハーンが復活し、新シリーズの監督を務めます。

9月28日

ウォルト・ディズニーが世界に誇るテーマパーク部門では、9月に新しいアトラクションの登場は予定されていません。8月には夏のフェスティバルが多く開催され、ハロウィーンのイベントも始まりました。しかし、フロリダ州のディズニー・ワールドとカリフォルニア州のディズニーランドでは、地元の人向けの割引プロモーションが9月下旬に期限を迎えます。

ディズニー・ワールドは、18ヶ月にわたって続けられた50周年記念イベントが3月に終了し、来場者数が減少し始めた4月上旬に、フロリダ州在住者を対象とした「ディスカバリー・ディズニー・チケット」を発売しました。このチケット(1日59ドルの4日間チケット)は9月28日に有効期限を迎えます。

また、ディズニー・ワールドは6月に、すべての来場者数を対象とした3日間割引チケットの販売を開始しました。さらに8月には、アナハイム市民を対象とした69ドルのチケットを発売しました。この2つのプロモーションチケットは、どちらも9月26日が有効期限です。

これらのプロモーションが9月下旬に終了するのは偶然ではありません。かつては10月も9月と同様に、家族が夏休みを終えて新学期が始まるために来場者数が減少する閑散期でした。しかし、本格的なホリデーシーズンとなる11月や12月の前に、ハロウィーンの華やかな装飾やナイトイベントが人気を集め10月にも関心が高まっています。とはいえ、予約トレンドが低調なら、9月にも追加で新しいプロモーションが行われるかもしれません。ウォルト・ディズニーに投資している人はイベントの集客動向も見ておくとよいでしょう。

免責事項と開示事項  記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Rick Munarrizは、ウォルト・ディズニーの株式を保有しています。モトリーフール米国本社はウォルト・ディズニーの株式を保有し、推奨しています。モトリーフールは情報開示方針を定めています。