東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は6日ぶりに反落となりました。198円安の37,863円で寄り付いた日経平均は朝方の売り一巡後に下げ渋ると取引開始から30分程度でプラスに転じましたが、62円高の38,125円で伸び悩むとマイナスとなり15円安の38,047円で前場を終えました。

138円安の37,924円でスタートした後場の日経平均はさらに下げ幅を広げ大引け間際に744円安の37,318円まで下落すると結局674円安の37,388円で取引を終えています。

一方で新興市場は高く東証グロース市場250指数が上昇となっています。

2.個別銘柄等

セブン&アイ・ホールディングス(3382)が22.7%上昇しストップ高となりました。カナダのコンビニエンスストア大手のアリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けたことがわかったと伝わったことで買いを集めました。

日本郵船(9101)も一時3.2%高となりました。国際的なコンテナ船の運賃市況の目安となる上海輸出コンテナ運賃指数(SCFI)が6週ぶりに反発したことを好感した買いが入りました。

商船三井(9104)と川崎汽船(9107)も一時2%以上上げる場面がありましたが、買い一巡後に伸び悩むと小幅に下げて取引を終えています。

また、目標株価の引き上げを受けて住友ファーマ(4506)が一時10.5%高となり年初来高値を更新したほか、投資判断の引き上げを受けて九州電力(9508)も一時3.1%高となりました。

さらに東証グロース市場では婦人靴の企画と販売と手掛けるダブルエー(7683)が一時23.2%高となり年初来高値を更新しました。1株を2株にする株式分割を発表したことで株式の流動性の向上と投資家層の拡大を期待した買いが入りました。

一方で本決算を発表したパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)が一時8.7%安となりました。ディスカウント店「ドン・キホーテ」などの事業が引き続き堅調に推移すると見込まれることなどから2025年6月の営業利益が前期比で7%増となる見通しを示しましたが、市場予想に届かなかったことから売りが優勢となりました。

ソシオネクス(6526)が目標株価の引き下げを受けて一時%4.7安となり、東京エレクトロン(8035)も投資判断と目標株価の引き下げを受けて一時3.7%安となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は674円安となりました。朝方の売り一巡後に下げ渋ると小幅にプラスとなる場面もありましたが、上値は重く伸び悩むと145円台まで円高が進んだことで後場に入って大きく下げ幅を広げました。

先週末に半値戻しを達成したことから戻り待ちの売りが出やすく、こうしたなかで明日以降も売りが優勢となった場合には200日移動平均線(37,051円)を維持できるかがポイントとなりそうです。

なお、日本時間の23時には7月の米景気先行指標総合指数が発表される予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)