【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 39,112.16 ▼299.05 (6/25)
NASDAQ: 17,717.65 △220.84 (6/25)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は消費関連銘柄の一角に売りが出て6日ぶりに反落となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株に買い戻しが入り4日ぶりに反発しました。12ドル安でスタートしたダウ平均は直後にプラスに転じましたが、12ドル高で伸び悩むとマイナスとなり下げ幅を大きく広げ昼過ぎには413ドル安まで下落しました。その後は下げ渋りましたが、上値は重く引き続き軟調に推移すると結局299ドル安の39,112ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が21ポイント高の5,469ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も220ポイント高の17,717ポイントとなっています。
2.経済指標等
4月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数は前年同月比7.2%上昇し市場予想を上回りました。6月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数も100.4と前月から低下しましたが市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、不動産と素材が1%以上下落し、公益事業も1%近く下げました。一方でコミュニケーション・サービスと情報技術、エネルギーの3業種が上げ、コミュニケーション・サービスと情報技術は2%近く上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中22銘柄が下げました。そのなかでもホーム・デポ[HD]が3%を超える下落となったほか、ダウ[DOW]とナイキ[NKE]、ボーイング[BA]、ウォルマート[WMT]も2%以上下げました。一方で8銘柄が上昇し、セールスフォース[CRM]やマイクロソフト[MSFT]、インテル[INTC]、アップル[AAPL]、アマゾン・ドット・コム[AMZN]などのハイテク株が小幅に上げています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が堅調で、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]、テスラ[TSLA]が2%を超える上昇となっています。半導体関連株も高く、半導体株ではエヌビディア[NVDA]が6%以上上げ、ウエスタン・デジタル[WDC]も2%近く上昇しました。また、半導体製造装置株ではKLA[KLAC]が3%高となり、ラム・リサーチ[LRCX]も2%を超える上昇となりました。アプライド・マテリアルズ[AMAT]も2%近く上げています。さらにクルーズ船のカーニバル[CCL]が決算で売上高が市場予想を上回ったことなどから8%を上回る上昇となりました。他のクルーズ船株にも買いが波及し、ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス[NCLH]が5%以上上げ、ロイヤル・カリビアン・グループ[RCL]も4%高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い4.25%となりました。ドル円は159円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でのハイテク株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)