【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,069.59  △4.33 (5/24)
NASDAQ: 16,920.79  △184.76 (5/24)

1.概況

先週末の米国市場は消費者のインフレ見通しの改善が示されたことが追い風となり3日ぶりに反発しました。23ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に155ドル高まで上昇しましたが、その後伸び悩むと取引終盤に前日の終値を挟んで小幅にもみ合う展開となり結局4ドル高の39,069ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も184ポイント高の16,920ポイントとなり、21日に付けた史上最高値(16,832ポイント)を更新しています。

2.経済指標等

4月の米耐久財受注額は前月比0.7%増となり市場予想を上回りました。また、米ミシガン大学が発表した5月の消費者態度指数確報値も69.1と速報値から上方修正され市場予想を上回りました。さらに米ミシガン大学が発表した1年後の期待インフレ率は3.3%と速報値から0.2ポイント下方修正されています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアを除く10業種が上げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスと情報技術が1%以上上昇したほか、公益事業も1%近く上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではインテル[INTC]が2%余り上げたほか、JPモルガン・チェース[JPM]も2%近く上昇しました。アップル[AAPL]とダウ[DOW]、ボーイング[BA]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、ウォルト・ディズニー[DIS]も1%以上上げています。一方でセールスフォース[CRM]が2%を超える下落となり、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]も2%近く下げました。ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]とメルク[MRK]も1%以上下落しています。ダウ平均構成銘以外では、半導体株が高くクアルコム[QCOM]が4%以上上げ、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]も3%を超える上昇となりました。エヌビディア[NVDA]とマイクロン・テクノロジー[MU]も2%を上回る上昇となっています。また、主力ハイテク株も堅調でテスラ[TSLA]が3%余り上げ、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も2%を超える上昇となりました。クラウドベースの人事・会計ソフトを手掛けるワークデイ[WDAY]は年間のサブスクリプションの収益見通しを下方修正したことで15%以上下げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.02%低い4.46%となりました。ドル円は156円90銭台で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でハイテク株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が75日移動平均線(先週末時点で38,792円)を上回ることができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)