国内は決算シーズンが終了し材料難

日米株の「セルインメイ(5月に売れ)」の効果は、4月30日付けのこのコラム「日米ともにセルインメイ(Sell in May)の効果大」で検証済みなのですが、あくまでも長期投資の観点です。単年ベースだと、通用する年とそうでない年があるでしょう。

来週に5月末を向える中、アメリカのS&P500が史上最高値を更新する一方、TOPIX(東証株価指数)はすでに3月に当面の高値をつけ、現在は4月の安値からの戻り局面にあります。ここからS&P 500の高値からの調整によって、TOPIXは戻り売りの局面になるのか。それとも、S&P500の高値更新が続くことで、TOPIXの高値更新余地が生じるのか。国内は決算発表シーズンが終了し材料難であり、米国株に刺激をより受けやすい状況にあるため、セルインメイは認識しておく必要があるアノマリーです。

テクニカル分析で強弱が分かれるポイントとは

テクニカル分析でいえることは、TOPIXと日経平均はある節目の上で推移しているか、下で推移しているかで、強弱が分かれます。それは週足をみれば明らかです。

5月17日現在、約3ヶ月の平均値を示す13週移動平均線(以下、13週線)は両指数とも上向きを保っていますが、13週線を上回っているTOPIXに対して(図表1)、日経平均は13週線を下回っていました(図表2)。週足の一目均衡表では、転換線(直近9週間のうちの高値と安値の中値を示す)を上回っているTOPIXに対して、日経平均は転換線を下回っていました。これは、TOPIXが日経平均より相対的に強い状況にあることを示しています。

一方、週明け20日の両指数は一時予想以上の上昇幅となり、日経平均も13週線や転換線を上回ってきました。強い方に引っ張られるということは、相場の地合いが良好だからこそです。TOPIXは3月22日につけた年初来高値(2813.22ポイント)まであと1.6%程度に迫ってきました。

【図表1】TOPIX 週足チャート(移動平均線 緑色:13週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2024年5月21日時点)
【図表2】日経平均週足チャート(移動平均線 緑色:13週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2024年5月21日時点)

2024年は「バイインメイ」も意識

「相場は相場に聞くべし」という名言があります。相場の上昇はその時がこないとなかなか上げ基調とはならないもので、自分の理屈に固執せず、相場の大きな流れに従うのが正しい投資態度といえる、という意味です。だとすれば、週明けの上げはいったいなんだったのか?と理由を探し考えるよりも、来るべき時がきたと素直に「放れにつく」態度が必要なのでしょう。2024年は「バイインメイ」も意識しておく必要がありそうです。(2024年5月20日の大引け後に執筆)