先週は米CPIの結果を受けて、株式市場、暗号資産市場ともに続伸しました。インフレ率の低下傾向を受けて利下げ確度上昇との見通しもあり、金融市場はソフトランディングへの期待で勢いを増しているのではないでしょうか。
ナスダック指数やダウ指数も史上最高値を突破し、ビットコインも連れ高相場となりました。ビットコイン現物ETFへの資金流入も回復傾向にあり、4月は売り越しだったものの5月でその売り越し分を相殺する買いが入りました。
それにより、ビットコイン現物ETFは史上最大の資金流入を更新しました。 これは追い風でしょう。すでに半減期を跨いでいるため、BTCの供給不足がこれから本格的に始まるかもしれません。
BTC(ビットコイン)は1000-1010万円の押し目を意識
BTC/JPY日足チャート分析から入ります。
1007-1010万円のレジスタンスラインを突破し、週末は一時1050万円付近まで上昇しました。1040万円台の推移時間も長く、上昇トレンドは強いのではないでしょうか。上がったところで売ってくる投資家が少ない状況かと思われます。その場合、押し目も浅くなるため、押した場合でも図表1で記載したレジサポラインが最大程度ではないかと考えています。
また、仮にこのラインを割り込んだ場合でも、SMA30と90が重なったエリアがあります(楕円で囲った箇所)。現在990万円付近で推移しているので、仮にこの水準まで何らかの急落が入れば、買いのチャンスかもしれません。
徐々にこの移動平均線は上昇していくため、来週1000-1010万円付近まで上昇している場合、鉄板エリアとなるのではないでしょうか。
レンジを切り上げたとして、今週は1010-1060万円でみておきたいと思います。
ETH(イーサリアム)は下降トレンドライン突破が鍵か
ETH/JPY日足チャート分析に切り替えます。先週後半から上昇に勢いを取り戻してきました。アルトコイン市場も1日出遅れて動き出した様相です。44万円台のサポートラインを割り込まず、反発となりました。目先、下降トレンドラインをうかがう展開でしょうか?
SMA30も上抜けてクローズしたことは大きいでしょう。ディセンディングトライアングルの定番の値動きとしてテクニカル的に下抜けすることが多いことから、やや悲観的な印象でしたが、上昇トレンド回帰に望みが出てきたように思えます。
まずは下降トレンドライン突破、及びSMA90(水色)の突破が鍵となりそうです。ここを抜けると、勢いよく上値を追いかける展開になると思います。
現状価格でSMA30(黄色)が推移しています。しばらくこれがレジスタンスとなっていたため、ここを割り込むことなく数日程度踏ん張り切ることができれば、突破に望みが出てくるでしょう。
よって上昇トレンド再開に期待をした買い戦略の場合、現状価格からSMA30をバックに買いトレードを狙うと良さそうです。MACDもプラス圏に浮上できれば、テクニカル的にさらに順張りトレードしやすくなると思います。
今週も米経済指標がいくつか発表されますが、市場予想を下回る発表が続けば、冒頭で記述した通り、利下げ期待から株式市場上昇、暗号資産市場上昇となると思われます。個人的には、5月23日夜発表予定の米PMI総合指数に注目しています。もし市場予想を下回れば、さらなる上昇が期待できるかもしれません。