モトリーフール米国本社 、2024年3月31日投稿記事より

アップルの代わりとなり得るAI関連2銘柄

長年にわたり、アップル[AAPL]はトップの座に君臨してきました。しかし、時代は常に移り変わるものです。

iPhone関連ニュースはもはや新しいものではありません。iPhone販売台数は、かつては伸び続けていましたが、今では横ばいで推移しています。しかも、アップルは現在、独占禁止法違反をめぐる米司法省との訴訟に巻き込まれていて、裁判は何年も続く可能性があります。訴訟費用と罰金で数百万、あるいは数十億ドルに上る費用がかかる恐れもあります。

投資家にとって、他の銘柄でアウトパフォームする時が来たのかもしれません。以下では、アップルの代わりとしてポートフォリオに追加を検討するのにふさわしい、2つの人工知能(AI)関連銘柄に注目します。

Copilotが強みのマイクロソフト[MSFT]

マイクロソフト[MSFT]とアップルは数十年来のライバル関係にありますが、ここ数ヶ月はマイクロソフトが時価総額でアップルを上回り、再び優位に立っています。

その一因は、AI分野におけるマイクロソフトの競争優位性に他なりません。マイクロソフトは、AIに関する複数の取り組みが既に実を結び始めています。

同社は、Copilotアシスタントを通じてAIチャットボットブームに乗じています。画像生成、メール作成、コーディング、買い物といった機能を持つCopilotが、多くの人々にとって「日常のAIコンパニオン」になることを目指しています。

マイクロソフトは、ChatGPTを開発したオープンAIとの緊密なパートナーシップにより、AIイノベーションの最前線にいます。1年前にChatGPTが世界を席巻した後、マイクロソフトはブームに即座に反応し、ChatGPTの一部の機能を自社のOfficeソフトウェア・スイートに組み込みました。

さらに、マイクロソフトには大規模なクラウドサービス事業があり、AI市場全体の成長から恩恵を受けることも予想されます。AIのスタートアップ企業が自らのモデルを拡張しようとする際、頼りにするのがマイクロソフトです。マイクロソフトは世界第2位のクラウドサービス・プロバイダーであり、最新かつ最高のAIモデルを実行するのに必要な高性能コンピューターの多くをコントロールしています。

AI革命が進行する中、マイクロソフトにはいくつかの勝算があります。従って、アップルからマイクロソフトに投資先をシフトするタイミングかもしれません。

スーパー・マイクロ・コンピューター[SMCI]は1年で株価800%上昇

スーパー・マイクロ・コンピューター[SMCI]の株価は、この1年間で800%超上昇しています。同社は、最も複雑なAIモデルを動かすための、極めて複雑で高価な画像処理装置(GPU)の動作を維持し、冷却する装置を製造しています。

当然ながら、ブームが永遠に続くわけではありませんが、多くの人が考えているよりもずっと長く続く可能性があります。というのも、GPU市場全体は、2022年から2032年にかけて10倍に成長すると予想されているからです。さらに、この予想は保守的過ぎるかもしれません。業界関係者の中には、市場規模が現在の400億ドルから、2027年(2032年ではなく)までに4,000億ドルに成長すると予想している人もいます。

いずれにしても、高性能GPUに対する需要は雪崩のように押し寄せており、その結果、そのGPUを収納するサーバーラックの需要も増加しています。

そのため、アナリストはスーパー・マイクロ・コンピューターの売上高が、2023年6月期の71億ドルから今年度は146億ドルに急増すると予想しています。ウォール街の予想では、2025年度には売上高は207億ドルを上回る見通しです。

本格的なグロース株を探している長期投資家にとって、スーパー・マイクロ・コンピューターは検討の価値があるかもしれません。

免責事項と開示事項  記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Jake Lerchは、記載されているどの企業の株式も保有していません。モトリーフール米国本社はアップル、マイクロソフトの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社は以下のオプションを推奨しています。マイクロソフトの2026年1月満期の395ドルコールのロング、同2026年1月満期の405ドルコールのショート。モトリーフールは情報開示方針を定めています。