東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は続伸となりました。290円高の40,201円で寄り付いた日経平均は10時50分前に403円高の40,314円まで上昇しましたが、買い一巡後に伸び悩むと後場に入り14時40分前には90円高の40,001円まで上げ幅を縮めました。しかし、40,000円の大台を割ることなく踏み止まると引けにかけてやや戻し結局198円高の40,109円で取引を終え史上最高値を更新しています。一方でTOPIXは小幅に下落となりましたが、新興市場は高く東証グロース市場250指数が上昇となっています。

2.個別銘柄等

米エヌビディア[NVDA]の時価総額が終値ベースで初めて2兆ドルを超えるなど、先週末の米国市場で半導体関連株が買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が最高値を更新したことから日本市場でも半導体関連銘柄が買われました。東京エレクトロン(8035)が一時4.2%高、アドバンテスト(6857)が一時4.3%高、レーザーテック(6920)が一時3.1%高、ディスコ(6146)が一時3.8%高、SUMCO(3436)も一時6.1%高となり、東京エレクトロンとディスコが上場来高値を更新し、SUMCOも昨年来高値を更新しています。三越伊勢丹ホールディングス(3099)も一時5.5%高となり昨年来高値を更新しました。高級ブランド品やバレンタイン関連イベントが好調だったことなどにより2月の三越伊勢丹店舗の売上高(速報値)が前年同期比で26.4%増となったことから大幅高となりました。三井不動産(8801)も一時4.2%高となり上場来高値を更新しました。4月1日付で株式1株を3株とする株式分割や、株主優待制度の新設を発表したこともあり買いが優勢となりました。オリンパス(7733)も一時8.3%高となりました。1月に発生した能登半島地震で被災した部品調達先の復旧作業が想定以上に順調に進んでいると発表し、約240億円と見積もっていた地震の影響が縮小する見込みとなったことを好感した買いが入りました。また、投資判断と目標株価の引き上げを受けてアイカ工業(4206)やサイバーエージェント(4751)が高く、アイカ工業が一時5.6%高となり昨年来高値を更新したほか、サイバーエージェントも一時5.1%高となりました。一方で伊藤園(2593)が一時9.8%安となり昨年来安値を更新しました。国内での飲料の値上げが浸透したことなどから第3四半期の営業利益は前年同期比で37.1%増となりましたが、通期予想が据え置きとなったことを失望した売りが優勢となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は198円高となりました。先週末の米国市場が米長期金利の低下を受けて続伸となり、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数が連日で史上最高値を更新したことから買いが優勢となりました。40,000円の大台を初めて上回り最高値を更新しています。そのため達成感も一旦は意識されそうですが、40,000円を通過点とする見方も少なくないことから先高観は依然として強いとみられ、短期的な過熱感も強いなかで今週はどこまで水準をさらに切り上げることができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)