【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 38,467.31 △133.86 (1/30)
NASDAQ: 15,509.90 ▼118.15 (1/30)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は金融株や消費関連株の一角に買いが入り4日続伸となり史上最高値を更新しましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株が売られたことで反落となりました。35ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に75ドル安まで下落する場面もありましたが、下げ渋ると昼前に買いが優勢となり午後に入って上げ幅を広げる展開となりました。結局ダウ平均は133ドル高の38,467ドルで取引を終え4日連続で史上最高値を更新しています。一方でS&P500株価指数が2ポイント安の4,924ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も118ポイント安の15,509ポイントとなっています。
2.経済指標等
11月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数は前年同月比5.4%上昇に止まり市場予想を下回りました。1月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数も114.8と前月から上昇しましたが市場予想を下回りました。12月の米雇用動態調査(JOLTS)の求人件数は前月比10万1000件増の902万6000件となり市場予想に反して増加となっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が上げ、金融とエネルギーが1%以上上昇しました。一方で5業種が下げ、不動産が1%近く下落しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではJPモルガン・チェース[JPM]が2%高となったほか、ゴールドマン・サックス[GS]とアメリカン・エキスプレス[AXP]、ハネウェル・インターナショナル[HON]、ビザ[V]、トラベラーズ[TRV]も1%以上上げました。一方でボーイング[BA]とインテル[INTC]が2%以上下げ、アップル[AAPL]も2%近く下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が軟調でネットフリックス[NFLX]が2%以上下げ、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とアマゾン・ドット・コム[AMZN]も1%を超える下落となりました。半導体株も安く、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とマイクロン・テクノロジー[MU]が3%以上下げ、クアルコム[QCOM]とウエスタン・デジタル[WDC]も2%を超える下落となりました。また、物流のUPS[UPS]が決算で売上高が市場予想を下回ったことなどから8%以上下げています。ゼネラル・モーターズ[GM]は決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで8%近く上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い4.03%となりました。ドル円は147円台半ば推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米ハイテク株安を受けて下落してのスタートが予想されます。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えて様子見となりやすいなかで日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。また、本日は日本時間の10時30分に中国で1月の製造業と非製造業の業購買担当者景気指数(PMI)が発表される予定です。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)