東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は続伸となりました。327円高の33,704円で寄り付いた日経平均は取引開始から10分弱で612円高の33,990円まで上昇しましたが、朝方の買い一巡後に伸び悩むと後場に入り13時20分過ぎには222円高の33,600円まで上げ幅を縮めました。しかし、その後持ち直すと結局385円高の33,763円で取引を終えています。こうしたなか新興市場も高く東証グロース市場250指数が上昇となっています。

2.個別銘柄等

先週末の米国市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が大幅高となったことから半導体関連株が高く、東京エレクトロン(8035)が一時4.9%高、SCREENホールディングス(7735)が一時4.3%高、アドバンテスト(6857)が一時8.5%高、ディスコ(6146)も一時5.7%高となり、SCREENホールディングスは上場来高値を更新しています。ディー・エヌ・エー(2432)も一時9.2%高となりました。出資するタクシー配車アプリ大手のGOが株式上場に向け準備を開始すると発表したことを好感した買いが入りました。サッポロホールディングス(2501)も5.0%高となり昨年来高値を更新しました。シンガポールの投資ファンドの3Dインベストメント・パートナーズが筆頭株主になったと発表したことを材料視した買いが入りました。ファーマフーズ(2929)も一時16.2%高となりました。自己株式を除く発行済株式総数の3.8%にあたる110万株、10億円を上限とする自社株買いを発表したことから買いを集めました。また、投資判断と目標株価の引き上げを受けて住友不動産(8830)やオムロン(6645)が高く、住友不動産が一時2.7%高となり昨年来高値を更新し、オムロンも一時6.8%高となりました。一方で稲畑産業(8098)が一時6.5%安となりました。住友化学(4005)が保有する稲畑産業株の最大約6割に相当する824万4600株を売り出すと発表したことで株式需給の悪化を嫌気した売りが出ました。さらに利益確定の売りが出て大手海運株が安く、日本郵船(9101)と商船三井(9104)が一時2.8%安となったほか、川崎汽船(9107)も一時4.0%安となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は米国市場でのハイテク株高を受けて385円高となりました。一時は610円以上上げ節目の34,000円に後一歩まで迫る場面もありましたが、34,000円を前に伸び悩むと上げ幅を縮めました。しかし、昨年の11月以降たびたびトライしてははね返されてきた昨年来高値(33,753円)を更新し、33年10ヶ月ぶりの高値を付けたことから一段高への期待が高まりそうです。なお、日本時間の22時30分には11月の米貿易収支が発表される予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)