東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は続落となりました。185円高の32,457円で寄り付いた日経平均は直後に240円高の32,512円まで上昇しましたが、朝方の買い一巡後に伸び悩むと上げ幅を縮め10時20分前にマイナスに転じました。しかし、2円安の32,269円で下げ渋ると持ち直し57円高の32,329円で前場を終えました。17円高の32,289円でスタートした後場の日経平均はまもなくしてマイナスに転じると下げ幅を広げ12時50分過ぎに222円安の32,049円まで下落しましたが、節目の32,000円を前に下げ渋るとやや持ち直し結局105円安の32,166円で取引を終えています。こうしたなか新興市場も安く東証グロース市場250指数が下落となっています。

2.個別銘柄等

上期決算を発表した任天堂(7974)が一時7.0%高となり年初来高値を更新しました。「ゼルダの伝説」の新作のヒットを受けてソフトの販売計画を引き上げたことなどにより4500億円とみていた通期の営業利益の見通しを5000億円に上方修正したことから大幅高となりました。同じく上期決算を発表し通期の業績予想を上方修正したマツダ(7261)やスズキ(7269)も大幅高となりました。マツダは円安に加え、多目的スポーツ車(SUV)の新型車の販売増が見込まれることなどから1800億円とみていた通期の営業利益の見通しを2500億円に引き上げたことで一時15.0%高となりました。スズキも円安効果に加え、主力のインドで高採算な多目的スポーツ車(SUV)が伸びることなどにより3600億円とみていた通期の営業利益の見通しを4300億円に上方修正したことから一時5.7%高となり年初来高値を更新しています。また、LINEヤフ―(4689)も電子商取引(EC)の販促費や人件費などコスト削減などにより上期の営業利益が前年同期比で16.7%増となり市場予想を上回ったことから一時14.5%高となり年初来高値を更新しています。

一方でユニ・チャーム(8113)が一時10.9%安となり年初来安値を更新しました。中国を含むアジアが苦戦したことなどから第3四半期のコア営業利益が前年同期比で1.2%増にとどまり、通期予想に対する進捗率が65.8%にとどまったことから業績の下振れを警戒した売りが出ました。バンダイナムコホールディングス(7832)も一時10.5%安となりました。家庭用ゲームの販売が振るわなかったことなどにより上期の営業利益が前年同期比で19.8%減となったことから売りが膨らみました。さらに日米の長期金利の低下を受けて大手銀行株が安く、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が一時5.7%安、三井住友フィナンシャルグループ(8316)が一時6.5%安、みずほフィナンシャルグループ(8411)が一時6.3%安、三井住友トラスト・ホールディングス(8309)が一時4.9%安、りそなホールディングス(8308)も一時7.1%安となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は105円安となりました。米長期金利の低下を受けてハイテク株中心に買いが入り昨日の米国市場が続伸となったことから買いが先行し、一時は240円高となる場面もありました。しかし、節目の32,500円を小幅に上回ったところで伸び悩むと失速し売りが優勢となり220円以上下げる場面もありました。そのため32,500円近辺での上値の重さが意識されそうですが、下げ渋り75日移動平均線(32,147円)を引けで維持したことから地合いは大きく崩れていないといえそうです。

なお、3月決算企業の上期決算発表が続いています。本日も引け後には富士フイルムホールディングス(4901)や住友金属鉱山(5713)、リクルートホールディングス(6098)、三井不動産(8801)などが決算を発表する予定です。また、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演など、今晩の米国ではFRB高官の発言機会が多く予定されています。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)