日本株は、強固な下値固めの向きへ

10月相場の日経平均株価は上に「往ってこい」の動きとなり、10月12日に戻り高値(32,494円)をつける格好となりました。

一方で、11月に入ってからの急変に注目です。日本が3連休中の米国市場は連日で大幅高。米国債利回りの低下が続いたことや、米連邦公開市場委員会(FRB)による利上げサイクルの終了期待が高まったことが支援材料となり、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で取引されている日経平均先物ベースでは10月12日の戻り高値を更新する水準まで上昇していました。

実際、3連休明けの東京市場で日経平均は758円高となり、10月12日の戻り高値を終値で上回る展開となりました。ここで重要なことは、10月26日安値30,601円が10月4日安値30,526円を下回らなかったことです。下回ることなく、戻り高値を更新したことで、強固な下値固めが完成したと想定できそうです。

これはどういうことかというと、足は1本の片足(10月4日安値)よりも、2本の両足(10月4日安値と10月26日安値)の方が、バランスが取りやすいということなのです。200日移動平均線上でほぼ同水準の安値を形成したことで、例えると脚立(きゃたつ)のような下支えが出来上がったということになり、悪材料に対する耐性が強くなった可能性が高くなりました。

青天井に近いのは、米国株より日本株?

さて、日経平均は7月につけた年初来高値(33,753円)まであと3.2%の水準まで迫りました。TOPIX(東証株価指数)も9月につけた年初来高値(2430.30P)まであと3.0%です。ここが33年ぶりの高値水準というレベルです。

その一方、米国の主要3指数と半導体株指数は概ね、2021年終盤から2022年の年初に高値をつけて調整が続いているため、7月や8月の今年の高値をクリアできたとしても、まだ超えなければいけない強いフシがあります。

つまり、米国株よりも日本株の方が「青天井」に近い状況にあるといっても過言ではなく、強い日本株の復活は近いかもしれません。