ボラタイルな展開に要注意
日銀の金融政策決定会合とFOMC、さらに米雇用統計の発表を前に、大半の機関投資家は積極的な買いを控えやすい。商い閑散のなか、仕掛け的な売買で波乱商状になる展開に備える局面か。中東情勢や米国長期金利次第で日経平均は3万円をつっかけにいく懸念もある。ダウンサイドのリスクを警戒したい。
ただし、日銀も現状維持の見通しだし、FOMCも金利先物市場は9割以上の確率で今回の会合での利上げ見送りを織り込んでいる。無難に通過すれば、買い戻しを誘ってアップサイドもあるだろう。いずれにせよボラタイルな展開に要注意だ。
FRB利上げ最終局面、株価の押し目は買いでよい
しかし、ファンダメンタルズを大局的に見れば、米国のインフレは鈍化していてソフトランディングの公算が高い。FRBの利上げ最終局面であることは間違いなく、タイムラグを伴って長期金利もピークアウトするのが過去の利上げ終盤のパターンである。ここでの株価の押し目は買いでいい。
佳境を迎える決算発表でデカップリングの動きに期待
今週は30日にオリエンタルランド(4661)、パナソニックHD(6752)、31日にアドバンテスト(6857)、レーザーテック(6920)、ファナック(6954)、村田製作所(6981)、11月1日にトヨタ(7203)、2日に川崎汽船(9107)が決算発表を予定する。まさに決算発表の佳境を迎える。
昨今の日本株相場は米国の金利などに振り回されている感が強い。決算をきっかけにデカップリングの動きが出てくるだろう。先週金曜日の反発はその予兆と思われる。
予想レンジは3万円ちょうど~3万1300円とする。