【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,141.38  △204.97 (10/24)
NASDAQ: 13,139.88  △121.55 (10/24)

1.概況

米国市場は決算を好感した買いが入り上昇しました。153ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に335ドル高まで上昇した後伸び悩むと昼過ぎに52ドル高まで上げ幅を縮めましたが、マイナスになることなく踏み止まると持ち直し結局204ドル高の33,141ドルで取引を終え5日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も121ポイント高の13,139ポイントと続伸となりました。

2.経済指標等

10月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.0と景気の拡大と縮小の節目である50を6ヶ月ぶりに回復し市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち10業種が上げ、公益事業が2%を超える上昇となったほか、コミュニケーション・サービスと不動産、素材、一般消費財・サービスも1%以上上げています。一方でエネルギーが1%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中21銘柄が上げました。そのなかでも決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]とスリーエム[MMM]、コカ・コーラ[KO]が高く、ベライゾン・コミュニケーションズが9%以上上げたほか、スリーエムも5%を超える上昇となりました。コカ・コーラも3%近く上げています。また、小幅高で取引を終えたマイクロソフト[MSFT]は取引終了後に発表した決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことから時間外取引で一段高となっています。一方でウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]とシェブロン[CVX]が2%を超える下落となりました。ダウ平均構成銘柄以外では、ゼネラル・エレクトリック[GE]が決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったうえ、通期の業績見通しを上方修正したことから6%を超える上昇となりました。音楽配信のスポティファイ・テクノロジー[SPOT]も1株損益が市場予想に反して黒字に転換したことなどから10%以上上げています。グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]は取引終了後に発表した決算でクラウド事業の売上高が予想に届かなかったことから時間外取引で大きく下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い4.82%となりました。ドル円は149円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)