【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 32,936.41 ▼190.87 (10/23)
NASDAQ: 13,018.33 △34.52 (10/23)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数はディフェンシブ銘柄の一部に売りが出て続落となりましたが、ナスダック総合株価指数は主力ハイテク株が堅調で反発しました。134ドル安でスタートしたダウ平均は長期金利が上昇し一時5%台を付けたこともあり朝方に235ドル安まで下落しましたが、長期金利が低下に転じるとまもなくして持ち直し前日終値を挟んで一進一退の展開となり、午後には107ドル高まで上昇する場面もありました。しかし、引けにかけて売りが優勢となり下げ幅を広げると結局190ドル安の32,936ドルで取引を終え4日続落となっています。また、S&P500株価指数も7ポイント安の4,217ポイントと5日続落となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は34ポイント高の13,018ポイントと5日ぶりに反発となっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや素材、不動産、公益事業などの8業種が下げ、エネルギーと素材は1%以上下落しました。一方でコミュニケーション・サービスと情報技術、一般消費財・サービスの3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではシェブロン[CVX]とインテル[INTC]が3%以上下げたほか、アムジェン[AMGN]も2%余り下落しています。一方でウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]が3%を超える上昇となり、アメリカン・エキスプレス[AXP]も2%以上上げました。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が堅調でアマゾン・ドット・コム[AMZN]とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]、ネットフリックス[NFLX]が1%以上上昇し、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とテスラ[TSLA]も小幅に上げています。また、画像処理半導体のエヌビディア[NVDA]が4%近く上昇しました。マイクロソフト[MSFT]の基本ソフト「Windows」向けのCPUの設計を始め、早ければ2025年に販売を始めると伝わったことを好感した買いが入りました。
5.為替・金利等
長期金利は0.06%低い4.85%となりました。朝方には5.02%と2007年以来16年ぶりの高水準を付ける場面もありました。ドル円は149円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の31,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)