【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,440.88 ▼76.85 (9/20)
NASDAQ: 13,469.13 ▼209.06 (9/20)
1.概況
米国市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けて金融引き締めが長期化するとの見方が広がるなかハイテク株を中心に売りが出て続落となりました。57ドル高でスタートしたダウ平均はじりじりと上げ幅を広げると昼過ぎに258ドル高まで上昇しました。しかし、その後伸び悩むとFOMCの結果を受けて上げ幅を縮め引けにかけてマイナスに転じ結局76ドル安の34,440ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も209ポイント安の13,469ポイントとなっています。
2.経済指標等
米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)は2会合ぶりに政策金利の据え置きを決めました。また、参加者の政策金利見通しでは2023年末が5.6%で据え置きとなり年内の0.25%の追加利上げを示唆する内容となりました。一方で2024年末は前回の4.6%から0.5%切り上がり5.1%となり、予想される利下げ幅が前回から縮小する格好となっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、コミュニケーション・サービスと情報技術が2%近く下落したほか、一般消費財・サービスと素材も1%以上下げています。一方で生活必需品や不動産などの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではFOMCの結果を受けてハイテク株が売られるなかインテル[INTC]が4%以上下げ下落率トップとなったほか、マイクロソフト[MSFT]も2%を超える下落となりました。また、アップル[AAPL]も2%近く下げています。一方でディフェンシブ銘柄が買われアムジェン[AMGN]とユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が2%を超える上昇となり、買いの投資判断を受けてIBM[IBM]も2%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外でも主力ハイテク株が安くグーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]が3%余り下落し、ネットフリックス[NFLX]も2%以上下げました。アマゾン・ドット・コム[AMZN]とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]、テスラ[TSLA]も1%以上下落しています。さらに半導体株も軟調でエヌビディア[NVDA]が3%近く下げ、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とマイクロン・テクノロジー[MU]、クアルコム[QCOM]も1%以上下落しています。
5.為替・金利等
長期金利は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けて金融引き締めが長期化するとの見方が広がり0.05%高い4.41%となりました。こうしたなかドル円では円安が進み148円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り引けで節目の33,000円を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)