【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,123.36  ▼191.13 (8/9)
NASDAQ: 13,722.02  ▼162.31 (8/9)

1.概況

米国市場は7月の米消費者物価指数(CPI)の発表を前に手控えムードが広がるなかハイテク株を中心に売りが出て続落となりました。9ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に56ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むとマイナスに転じ昼過ぎには255ドル安まで下落しました。その後下げ渋ると取引終盤に小幅にプラスとなりました。しかし、上値は重く伸び悩むと引けにかけて再び下げ幅を広げ結局191ドル安の35,123ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も162ポイント安の13,722ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、情報技術とコミュニケーション・サービス、一般消費財・サービスは1%以上下落しました。一方でエネルギーや不動産などの4業種が上げ、エネルギーは1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではセールスフォース[CRM]とインテル[INTC]が2%を超える下落となったほか、ゴールドマン・サックス[GS]とJPモルガン・チェース[JPM]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、IBM[IBM]、マイクロソフト[MSFT]も1%以上下げました。一方でダウ[DOW]が1%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が安くテスラ[TSLA]が3%安となり、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]とネットフリックス[NFLX]も2%を超える下落となりました。グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とアマゾン・ドット・コム[AMZN]も1%以上下げています。また、配車サービスのリフト[LYFT]が決算で売上高が市場予想並みに止まったことから競争力の低下を懸念した売りが出て10%安となっています。さらに半導体株も安くエヌビディア[NVDA]が4%を上回る下落となり、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ[AMD]も2%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い4.01%となりました。ドル円は143円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。今晩に7月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え様子見となりやすいなかで日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)