米ドル/円 週間予想レンジ:140.70~143.70

メインストラテジー:レンジ取引

・日銀会合後、米ドル高へ
・円売りではなかった
・頭の重い構造は続く

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

アナリシス:

米ドル/円相場は先週波乱し、週足では大きな「スパイクロー」のサインを点灯した。一旦138円関門直前まで迫ったものの、141円以上の大引けをもって7月安値を起点とした切り返しの延長を示唆した。そのため、8月1日には一旦143.55円まで上昇した。

先週米欧共に利上げしたものの、想定通りであったため、サプライズではなかった。日銀のイールドカーブ・コントロール(YCC)の柔軟化が想定外であっただけに、波乱があっても許容されるが、本質的な視点としては、円売りよりも米ドル高だったのではないかと思う。

何しろ、米ドル全体(米ドル指数)は7月18日から一貫して切り返してきた。米ドル/円も円売りより米ドル買い、または米ドルショート筋のカバー(買戻し)が主因であったと推測される。この意味合いにおいて、日銀政策と逆行した円売り自体は長く続かない公算が大きい。

ただし、7月21日に141.97円のブレイクが確認されたため、7月安値を起点とした切り返しの一段延長もあり得る。その半面、8月1日には米金利の低下(皮肉にも米長期国債格下げで米国債は逆に買われた)がみられたため、日銀政策に関する思惑よりも、米長期金利次第の傾向が強くなり、米ドルの上昇余地は限られるだろう。

もっとも、日銀のYCC柔軟化は、その政策自体が円売りの材料ではなかった。従って、米ドルのショート・カバーが一巡したと想定する場合、これから材料の蒸し返しになってもおかしくないだろう。米ドルの高値は追いにくいのではないだろうか。

とはいえ、まだ頭打ちのサインが点灯されないため、性急な判断や行動も避けたい。7月28日の大陽線は、実質上「強気リバーサル」のサインを点灯させ、目先まで強気変動を維持してきた。142円関門を再度下回らない限り、頭打ちのサインは成立しないだろう。

さらに、慣性的上昇で再度高値更新、また144円関門の打診やブレイク、といった可能性も否定できない。今週末は米雇用統計のリリースもあって、同指標次第では波乱も十分あり得るため注意したい。

豪ドル/円 週間予想レンジ:94.00~96.00

メインストラテジー:レンジ取引

・調整波一服でも頭は重い
・上昇波へ復帰はなお遠い
・保ち合いの先行を想定

【図表2】豪ドル/円(日足)
出所:筆者作成

アナリシス:

豪ドル/円相場は先週大きく波乱し、一旦91.79円をトライしたものの、そこから大きく切り返し、93.85円にて大引けしたが、高値が95.90円だったため、週足では大陰線の形を示した。日銀会合後の波乱自体、サプライズではなかったと思うが、値幅の大きさで考えると、一旦底打ちしたと逆に認定できる。

なにしろ、6月高値の97.75円を起点とした反落は、あくまで調整子波の位置付けであることを繰り返し強調してきた。日銀会合後の波乱は、一旦行き過ぎ(92円関門割れ)があった上、7月31日に一旦95.86円まで戻り、7月28日罫線の意味合いを証明したとみている。

同日は典型的な「スパイクロー」のサインを点灯し、また大引け値をもって大幅切り返しを果たしたため、事実上「フォールス・ブレイクアウト」、即ち安値トライ自体が「ダマシ」であったことを証明した。そのため、調整子波の完成が想定できる。

その反面、96円関門直前の抵抗もしっかり確認されている。7月25日、7月31日の高値は同関門前後に抑えられ、8月1日の反落もあって、当面頭の重い展開も想定できる。同じ「フォールス・ブレイクアウト」のサインとして認める場合は、再度ブレイクされるまで値幅を制限する存在となるだろう。

豪金利据え置きもあって、金利面の選好もしばらくできない。米ドル/円次第の波乱を想定した上で、保ち合いの先行を有力視している。

とはいえ、先週の安値を割り込むような市況ではないだろう。あくまで底割れ回避、またブルトレンドへ復帰する途中との位置付けなので、レンジ内における押し目をじっくり拾いたい。