今週の日本株相場は3万3000円台を固める動きとなるだろう。
米国重要経済指標の予想数値は堅調
月初・四半期初ということで、日米で重要指標の発表が目白押しだ。米国では3日にISM製造業総合景況指数、6日にはISM非製造業指数、7日に雇用統計が発表される。ISM製造業指数は47.1(前回46.9)へ、ISM非製造業指数は51.2(同50.3)へそれぞれ改善すると予想されている。雇用統計のNFP(非農業部門雇用者数)の伸びは20万人程度へと減速する見込み。
介入警戒感からの波乱含みの動きに注意
前週に発表された経済指標は市場の予想を上回る堅調なものが多かった。足元の米国景気は底堅さが鮮明になってきており、今週の経済指標も強い数字となるかもしれない。そうした強めの指標を受けて一段と円安が進んだ場合、介入警戒感から波乱含みの動きとなることには備えておきたい。
イエレン米財務長官による、「円安対応の為替介入の是非について、日本政府と調整に入っている」とのコメントも報道されるなど、いつ介入が実施されてもおかしくない状況だ。ただし、介入があっても日本の単独介入ではその効果は限定的だ。短期的には大きく動いても早晩、もとの円安トレンドに回帰するだろう。むしろ絶好のドルの買い場を提供するものとなるだけだろう。
国内指標も堅調を予想 警戒感があるものの需給も悪くない
国内でも日銀の企業短期経済観測調査(短観)が公表される。市場予想では大企業の業況判断指数(DI)は製造業がプラス3と、7四半期ぶりに改善する見通しだ。一方、非製造業は5四半期連続で改善してプラス22と見込まれている。注目は設備投資計画がどれだけ上方修正されるか。大企業全産業の設備投資計画は9.9%増(前回3.2%増)が見込まれているが、筆者はこれを大幅に上回る伸びとなると予想している。
需給面では7月上旬に控える上場投資信託(ETF)の決算に伴う配当金捻出売りへの警戒感もあるが、四半期末を過ぎたことからリバランスの制約を気にせず、機動的にポジションを構築しやすくなっているというプラス面もある。
日米ともに景況感の改善が期待される週となる。週末の雇用統計を控えて多少の動きにくさはあるものの、基本的には底堅い展開を予想する。日経平均は経済指標次第では3万4000円台を試す動きもあるかもしれない。
予想レンジは3万3000円~3万4000円とする。