【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,053.87  ▼245.25 (6/20)
NASDAQ: 13,667.29  ▼22.28 (6/20)

1.概況

米国市場は21日と22日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を控えるなか、堅調な経済指標を受けて金融引き締めの長期化が意識され続落となりました。92ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に383ドル安まで下落した後下げ渋ると昼過ぎに150ドル安近くまで戻しました。しかし、その後も軟調に推移すると引けにかけてやや下げ幅を広げ結局245ドル安の34,053ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も22ポイント安の13,667ポイントとなっています。

2.経済指標等

5月の米住宅着工件数は年率換算で前月比21.7%増の163万1000戸となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスを除く10業種が下げました。そのなかでもエネルギーが2%を超える下落となったほか、素材と公益事業、不動産も1%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が下げました。そのなかでもインテル(INTC)とナイキ(NKE)、ボーイング(BA)が3%を超える下落となったほか、ダウ(DOW)とシェブロン(CVX)、ゴールドマン・サックス(GS)、スリーエム(MMM)も2%以上下げています。一方でセールスフォース(CRM)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が2%を超える上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外ではテスラ(TSLA)が5%以上上げました。同業のリヴィアン・オートモーティブ(RIVN)がテスラの電気自動車の充電網を使えるようにすると発表したことで、テスラの充電規格が業界標準になるとの見方が一段と強まり買いを集めました。決済サービスのペイパル・ホールディングス(PYPL)も債権売却で得た資金の一部を自社株買いに充てると発表したことから3%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%低い3.72%となりました。ドル円は円高に振れ141円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が押し目を拾うような動きから朝方の売り一巡後に下げ渋るような展開をみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)