【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,573.28  △10.42 (6/6)
NASDAQ: 13,276.42  △46.99 (6/6)

1.概況

米国市場は出遅れ感があった景気敏感株やハイテク株の一角に買いが入り小幅に反発しました。15ドル安でスタートしたダウ平均は昼過ぎまで前日終値を挟んで一進一退の展開が続きましたが、徐々に売りが優勢になると一時は163ドル安まで下落しました。しかし、取引終盤に持ち直すと引けにかけてプラスに転じ結局10ドル高の33,573ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も46ポイント高の13,276ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や一般消費財・サービス、エネルギーなどの7業種が上げ、金融が1%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスも1%近く上げました。一方でヘルスケアや生活必需品などの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではインテル(INTC)が傘下の自動運転車技術を手掛けるモービルアイ・グローバル(MBLY)株の売り出しを実施すると発表したことから3%を超える上昇となりました。また、アメリカン・エキスプレス(AXP)とダウ(DOW)も2%以上上げたほか、キャタピラー(CAT)も2%近く上昇しています。一方でメルク(MRK)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が2%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では暗号資産交換業のコインベース・グローバル(COIN)が12%安となりました。未登録の交換所運営に携わったなどとして米証券取引委員会(SEC)がコインベース・グローバルを提訴したことで売りが膨らみました。ネットワーク機器のシエナ(CIEN)も決算で通期の業績見通しを下方修正したことから10%を超える下落となっています。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は目標株価の引き上げを受けて5%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い3.66%となりました。ドル円は139円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか短期的な過熱感がある日経平均が一日を通して堅調さを維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)