【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,348.60 △47.98 (5/15)
NASDAQ: 12,365.21 △80.47 (5/15)
1.概況
米国市場はイエレン米財務長官が米債務上限問題に関する交渉が進展しているとの認識を示したことで過度な警戒感が後退し反発となりました。ダウ平均は朝方に138ドル安まで下落する一方で昼過ぎに99ドル高まで上昇するなど一進一退の展開となりましたが、引けにかけて買いがやや優勢になると結局47ドル高の33,348ドルで取引を終え6日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も80ポイント高の12,365ポイントと反発となりました。
2.経済指標等
5月のニューヨーク連銀製造業景況指数はマイナス31.8と前月のプラス10.8から大幅に悪化し市場予想も大きく下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材や金融、情報技術などの6業種が上げました。一方で公益事業や生活必需品、不動産などの5業種が下げ、公益事業は1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではインテル(INTC)が3%近く上げたほか、アメリカン・エキスプレス(AXP)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、ボーイング(BA)も1%以上上昇しました。一方でベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)が2%以上下げ、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も1%近く下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体メモリー大手のウエスタンデジタル(WDC)が日本のキオクシアホールディングスとの合併協議が加速しており取引の詳細を詰めていると伝わったことで11%を上回る上昇となりました。また、他の半導体株も高くマイクロン・テクノロジー(MU)が6%余り上げ、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)とエヌビディア(NVDA)、クアルコム(QCOM)も2%以上上昇しています。さらに半導体製造装置株も買われ、アプライドマテリアルズ(AMAT)とラムリサーチ(LRCX)、KLA(KLAC)が4%以上上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い3.50%となりました。ドル円は136円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)