【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,300.62  ▼8.89 (5/12)
NASDAQ: 12,284.74  ▼43.76 (5/12)

1.概況

先週末の米国市場は米消費者の景況感の悪化を受けて小幅に下落となりました。61ドル高でスタートしたダウ平均は直後に96ドル高まで上昇しましたが、伸び悩むとまもなくしてマイナスに転じ午後には198ドル安まで下落しました。しかし、引けにかけて急速に持ち直すと結局8ドル安の33,300ドルで取引を終え5日続落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も43ポイント安の12,284ポイントとなり3日ぶりに反落となっています。

2.経済指標等

5月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は57.7と6ヶ月ぶりの低水準となり市場予想も下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や生活必需品、コミュニケーション・サービスなどの7業種が上げました。一方で一般消費財・サービスや金融などの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではナイキ(NKE)とJPモルガン・チェース(JPM)が1%を超える下落となりました。一方でIBM(IBM)とプロクター・アンド・ギャンブル(PG)が1%以上上昇し、ホーム・デポ(HD)も1%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外ではメディアのニューズ・コーポレーション(NWSA)が決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで8%を超える上昇となっています。また、太陽光パネルメーカーのファーストソーラー(FSLR)もスウェーデンの薄膜太陽電池技術会社を買収すると発表したことで26%以上上げています。ハイテク株は長期金利の上昇を受けて軟調でテスラ(TSLA)が2%を上回る下落となり、アマゾン・ドット・コム(AMZN)とネットフリックス(NFLX)も1%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.08%高い3.46%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ135円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の29,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)