東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は3日ぶりに小幅反発となりました。81円高の27,554円で寄り付いた日経平均は取引開始から5分弱で118円高の27,591円まで上昇しましたが、朝方の買い一巡後に伸び悩むと9時20分過ぎに11円高の27,484円まで上げ幅を縮めました。

しかし、マイナスになることなく踏み止まるとやや戻し40円高の27,512円で前場を終えました。19円高の27,492円でスタートした後場の日経平均は後場寄り直後にマイナスに転じましたが、16円安の27,456円で下げ渋ると持ち直し結局45円高の27,518円で取引を終えています。一方で新興株は安く東証マザーズ指数が下落となっています。

2.個別銘柄等

ディスコ(6146)が一時2.9%高となりました。想定より機械装置の検収が進み2023年3月期通期の個別売上高が前期比11.2%増の2342億円となり従来予想の2241億円を上回ったと発表したことで買いが優勢となりました。ウェザーニューズ(4825)も3.3%高となりました。個人向けに提供する気象アプリの利用者が増え有料会員からの課金収入や広告収入が好調だったことに加え、開発外注費の減少もあり第3四半期の営業利益が前年同期比で18.5%増となったことで大幅高となりました。

一方でセブン&アイ・ホールディングス(3382)が一時7.5%安となり年初来安値を更新しました。本決算を発表し2024年2月期の営業利益が前期比で1.3%増となる見通しを示しましたが、市場予想に届かなかったことで失望売りが出ました。キユーピー(2809)も一時3.4%安となりました。国内外で鳥インフルエンザがまん延し、マヨネーズなどの主な原材料となる鶏卵が値上がりし利益を圧迫することなどから通期の営業利益の見通しを210億円から140億円に下方修正したことで売りが優勢となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は45円高となりました。米長期金利の低下を受けてハイテク株に買いが入り昨日の米国市場が上昇となったことに加えて、一昨日と昨日の2日間で800円以上下げていることもあり反発となりました。

しかし、今晩の米国市場がグッドフライデー(聖金曜日)で休場となるほか、日本時間の21時30分に3月の米雇用統計の発表を控えていることから様子見となり一時マイナスとなるなど伸び悩みました。そのため上値の重さが意識されそうで、週明け以降も200日移動平均線(27,376円)を維持できるかがポイントとなりそうです。

なお、2月決算企業の本決算発表が今週からスタートしています。本日も引け後には4月下旬からスタートする3月決算企業の決算発表を占ううえでマーケットの関心が高い安川電機(6506)が決算を発表する予定です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)