【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,485.29  △2.57 (4/6)
NASDAQ: 12,087.96  △91.10 (4/6)

1.概況

米国市場は長期金利の低下を受けてハイテク株が買われたことで小幅に上昇となりました。61ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に157ドル安まで下落しましたが、売り一巡後に下げ渋ると昼過ぎにプラスに転じました。しかし、43ドル高で伸び悩むと取引終盤に再びマイナスとなりましたが、引けにかけて持ち直すと結局2ドル高の33,485ドルとほぼ横ばいで取引を終え続伸となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も91ポイント高の12,087ポイントとなり4日ぶりに反発となっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万8000件減の22万8000件となりましたが市場予想ほど改善しませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちコミュニケーション・サービスや公益事業、不動産などの8業種が上げ、コミュニケーション・サービスは1%を超える上昇となりました。一方でエネルギーと素材、資本財・サービスの3業種が下げ、エネルギーは1%以上下落しています。

4.個別銘柄動向

長期金利の低下を受けて主力ハイテク株の一角が堅調で、傘下のグーグルの最高経営責任者(CEO)が検索エンジンに対話型人工知能(AI)機能を追加すると述べたことでアルファベット(GOOGL)が4%近く上昇しました。また、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)とマイクロソフト(MSFT)も2%以上上げています。一方でジーンズ大手のリーバイ・ストラウス(LEVI)が決算で通期の業績見通しを据え置いたことが嫌気され16%安となりました。会員制量販店のコストコ・ホールセール(COST)も3月の既存店売上高が前年同月比1.1%減と前年割れとなったことで2%を超える下落となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い3.30%となりました。ドル円は131円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅に上昇するなか、日経平均が一昨日と昨日の2日間で800円以上下げた反動もあり堅調なスタートが予想されます。こうしたなかで本日は今晩の米国市場が休場で米雇用統計の発表も控えていることから様子見になりやすいといえます。そのため日経平均が節目の27,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)