【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 32,661.84 △5.14 (3/1)
NASDAQ: 11,379.49 ▼76.06 (3/1)
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました、ダウ平均は2月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を上回る改善となったことで景気敏感株の一角が買われたことで反発となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は長期金利の上昇を受けてハイテク株に売りが出て続落となりました。ほぼ横ばいでスタートしたダウ平均は昼前に155ドル安まで下落した後昼過ぎに89ドル高まで上昇するなど一日を通して一進一退の展開になると結局5ドル高の32,661ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が18ポイント安の3,951ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も76ポイント安の11,379ポイントとなっています。
2.経済指標等
2月の米ISM製造業景況感指数は47.7と前月から上昇したものの、拡大と縮小の分岐点となる50を4ヶ月連続で割り込み市場予想も下回りました。1月の米建設支出も年率換算で前月比0.1%減となり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、公益事業と不動産、一般消費財・サービスが1%を超える下落となりました。一方でエネルギーと素材、資本財・サービスの3業種が上げ、エネルギーは2%近く上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではキャタピラー(CAT)が4%近く上昇したほか、スリーエム(MMM)とセールスフォース(CRM)も2%以上上げました。アムジェン(AMGN)も2%近く上昇し、インテル(INTC)とボーイング(BA)、ダウ(DOW)、アメリカン・エキスプレス(AXP)も1%以上上げています。一方でホーム・デポ(HD)が2%近く下落し、アップル(AAPL)とウォルマート(WMT)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、マイクロソフト(MSFT)、コカ・コーラ(KO)、ウォルト・ディズニー(DIS)も1%以上下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、主力ハイテク株が軟調でアマゾン・ドット・コム(AMZN)とネットフリックス(NFLX)が2%を超える下落となり、テスラ(TSLA)も1%以上下げています。また、新興電気自動車メーカーのリヴィアン・オートモーティブ(RIVN)も決算で売上高が市場予想に届かなかったことで18%を超える下落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は米ISM製造業景況感指数の改善を受けて0.07%高い3.99%となりました。一時は4.01%と昨年11月上旬以来となる4%台を付ける場面もありました。ドル円は136円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)