東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は小幅に反発となりました。16円安の27,497円で寄り付いた日経平均は取引開始から20分余りで86円安の27,426円まで下落しましたが、朝方の売り一巡後に持ち直すと10時20分過ぎにプラスに転じました。しかし、18円高の27,531円で伸び悩むとその後は先週末の終値を挟んでもみ合う展開となり5円安の27,507円で前場を終えました。7円安の27,506円でスタートした後場の日経平均は小動きとなり先週末の終値を挟んで小幅にもみ合うと結局18円高の27,531円で取引を終えています。こうしたなか新興株も堅調で東証マザーズ指数が小幅に上昇となっています。

2.個別銘柄等

エーザイ(4523)が一時2.6%高となりました。米バイオジェン(BIIB)と共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について今夏にも米食品医薬品局(FDA)から完全承認される可能性があると伝わったことで買いが優勢となりました。USEN-NEXT HOLDINGS(9418)も4.3%高となりました。傘下のU-NEXTと「パラビ」を運営するプレミアム・プラットフォーム・ジャパンが合併すると発表したことで競争力向上を期待した買いが入りました。グリー(3632)も9.0%高となりました。グループ会社を通じて出資するカバーの新規上場を東証が承認したことを材料視した買いが入りました。新明和工業(7224)も一時2.3%高となりました。原材料価格の高騰を受けて特装車全製品を4月1日の発注分から5-10%の値上げを実施すると発表したことで収益の改善を期待した買いが入りました。

また、投資判断や目標株価の引き上げを受けて買われたのが大同特殊鋼(5471)や平和(6412)で、大同特殊鋼が投資判断と目標株価の引き上げを受けて3.1%高となり昨年来高値を更新したほか、平和も目標株価の引き上げを受けて5.6%高となりました。一方で機械部品などを製造販売するミスミグループ本社(9962)が一時4.8%安となりました。1月の売上高が前年同月比で7.6%減と2ヶ月連続の減収となったことを嫌気した売りが出ました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は18円高となりました。先週末の米国市場が小幅に高安まちまちとなり材料に乏しいなかで売りが先行し節目の27,500円を割り込んで寄り付きました。しかし、27,500円を下回ったところでは引き続き押し目買いが入り朝方の売り一巡後に持ち直すと買いがやや優勢となり27,500円を小幅に上回って取引を終えました。そのため小幅な上昇に止まったものの27,500円近辺での底堅さが先週末に続き意識されそうです。なお、今晩の米国市場はプレジデントデーの祝日で休場です。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)