【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,089.27  ▼156.66 (2/14)
NASDAQ: 11,960.15  △68.36 (2/14)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は1月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回り長期金利が上昇したことが重石となり3日ぶりに反落となりましたが、ナスダック総合株価指数は半導体関連株の一角が買われたことなどで続伸となりました。51ドル安でスタートしたダウ平均はまもなくしてプラスに転じましたが、85ドル高で伸び悩むと再びマイナスとなり大きく下げ幅を広げ昼過ぎには418ドル安まで下落しました。その後下げ渋ると取引終盤に50ドル安程度まで持ち直しました。しかし、戻し切れないと引けにかけてやや下げ幅を広げ結局156ドル安の34,089ドルで取引を終えています。また。S&P500株価指数も1ポイント安の4,136ポイントとなりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は68ポイント高の11,960ポイントとなっています。

2.経済指標等

1月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比6.4%上昇し前月から伸びが鈍化しましたが市場予想を上回りました。変動の激しい食品とエネルギーを除くコア指数も前年同月比5.6%上昇し前月から伸びが鈍化したものの市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や生活必需品、ヘルスケアなどの7業種が下げ、不動産は1%安となりました。一方で一般消費財・サービスや情報技術などの4業種が上げ、一般消費財・サービスは1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではトラベラーズ(TRV)が2%近く下げたほか、コカ・コーラ(KO)とホーム・デポ(HD)、キャタピラー(CAT)、ハネウェル・インターナショナル(HON)も1%以上下落しました。IBM(IBM)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、ダウ(DOW)、スリーエム(MMM)も1%近く下げています。一方でボーイング(BA)が1%を超える下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が高く目標株価の引き上げを受けてエヌビディア(NVDA)が5%を上回る上昇となり、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)とマイクロン・テクノロジー(MU)も3%以上上げています。また、テスラ(TSLA)が米国内で多目的スポーツ車(SUV)を値上げしたことを好感した買いで7%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は米CPIが市場予想を上回ったことで0.04%高い3.74%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ133円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円の動向などをにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)