【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,949.41 △205.57 (1/26)
NASDAQ: 11,512.41 △199.06 (1/26)
1.概況
米国市場は米GDPが市場予想を上回ったことで米経済のソフトランディングへの期待が高まったことや、決算を発表したテスラ(TSLA)の急伸が他のハイテク株に波及したこともあり上昇しました。27ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に180ドル高近くまで上昇した後伸び悩むと下落に転じ昼前に108ドル安まで下落しましたが、下げ渋り持ち直すと午後に入って上げ幅を広げ結局205ドル高の33,949ドルと高値圏で取引を終え5日続伸となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も199ポイント高の11,512ポイントと3日ぶりに反発となっています。
2.経済指標等
2022年10-12月期の米実質GDP速報値は年率換算で前期比2.9%増となり市場予想を上回りました。12月の米耐久財受注額も前期比5.6%増となり市場予想を上回りました。また、先週一週間の新規失業保険申請件数は前週比6000件減の18万6000件となり悪化を見込んでいた市場予想に反して改善しました。一方で12月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比2.3%増の61万6000戸に止まり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品を除く10業種が上げました。そのなかでもエネルギーが3%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスも2%高となりました。また、コミュニケーション・サービスと情報技術、不動産も1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではセールスフォース(CRM)が5%を超える上昇となったほか、シェブロン(CVX)も5%近く上げました。また、マイクロソフト(MSFT)も3%余り上昇しています。一方でIBM(IBM)が4%を上回る下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、テスラが11%近く上げました。決算で売上高は市場予想に届きませんでしたが、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が値下げを受けた足元の需要の強さに言及したことを好感した買いが入りました。テスラの急伸が他の主要ハイテク株にも波及し、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)が4%余り上げ、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)も2%以上上昇しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.06%高い3.50%となりました。ドル円は130円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,500円を上回ることができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)