【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,203.93  △176.44 (12/23)
NASDAQ: 10,497.86  △21.74 (12/23)

1.概況

先週末の米国市場は原油価格の上昇を受けて資源高の恩恵を受けやすい銘柄に買いが入り反発となりました。66ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に213ドル安まで下落しましたが、切り返すとまもなくしてプラスに転じ上げ幅を広げました。取引終盤に198ドル高まで上昇したダウ平均は結局176ドル高の33,203ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も21ポイント高の10,497ポイントとなっています。

2.経済指標等

11月の米耐久財受注は前月比2.1%減となり市場予想を下回りました。11月の米個人消費支出(PCE)も前月比0.1%増に止まり市場予想を下回りました。一方で米個人所得は前月比0.4%増となり市場予想を上回りました。12月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値も59.7と速報値から上方修正され市場予想を上回りました。11月の米新築住宅販売件数も年率換算で前月比5.8%増の64万戸となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもエネルギーが3%以上上昇したほか、コミュニケーション・サービスと公益事業も1%余り上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上げました。そのなかでもシェブロン(CVX)が原油価格の上昇を受けて3%余り上げたほか、ウォルト・ディズニー(DIS)とダウ(DOW)、トラベラーズ(TRV)、アメリカン・エキスプレス(AXP)も1%以上上昇しました。

一方でスリーエム(MMM)とアムジェン(AMGN)、ナイキ(NKE)、アップル(AAPL)、ゴールドマン・サックス(GS)の5銘柄が下げ、スリーエムは1%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外ではダウ・ジョーンズを傘下に持つメディア大手のニューズ・コーポレーション(NWSA)が3%近く上げました。実業家のマイケル・ブルームバーグ氏が米紙ウォール・ストリート・ジャーナルを発行するダウ・ジョーンズか米紙ワシントン・ポストの買収に関心を示していると伝わったことで買いが優勢となりました。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.06%高い3.74%となりました。ドル円は132円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)