【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 32,513.94  ▼646.89 (11/9)
NASDAQ: 10,353.18  ▼263.03 (11/9)

1.概況

米国市場は米中間選挙で上院が接戦となり民主党が予想以上に善戦していることから上下両院で共和党が勝利すれば株高につながるとの期待が後退し4日ぶりに大幅反落となりました。156ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に95ドル安まで持ち直す場面もありましたが、上値は重く戻し切れないと午後に入って下げ幅を大きく広げる展開となりました。結局ダウ平均は646ドル安の32,513ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も263ポイント安の10,353ポイントとなっています。

2.経済指標等

9月の米卸売在庫は前月比0.6%増に止まり市場予想を下回りました。また、米卸売売上高は前月比0.4%増となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでもエネルギーが5%近く下落し、一般消費財・サービスも3%以上下げています。また、情報技術も2%を上回る下落となり、コミュニケーション・サービスも2%近く下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はメルク(MRK)を除く29銘柄が下げました。そのなかでも決算で売上高と1株利益が市場予想を下回ったウォルト・ディズニー(DIS)が13%余り下げ下落率トップとなったほか、シェブロン(CVX)とダウ(DOW)も4%近く下落しました。ビザ(V)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、セールスフォース(CRM)、インテル(INTC)、アップル(AAPL)も3%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株が安く、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とウエスタンデジタル(WDC)が6%前後の下落となり、エヌビディア(NVDA)も5%以上下げました。

また、主力ハイテク株の下げも目立ちテスラ(TSLA)が7%余り下落し、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も4%以上下げました。ネットフリックス(NFLX)も3%を上回る下落となっています。一方でフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)は全社員の13%削減を表明したことでコスト削減を期待した買いが入り5%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い4.09%となりました。ドル円は146円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか米消費者物価指数の発表を今晩に控え様子見になりやすいなかで日経平均が節目の27,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)