アメリカン・エキスプレス(AXP)決算:1株利益は2.47ドルで市場予想を上回る
アメリカン・エキスプレスは、世界のおよそ130の国や地域でチャージカード(一括払い方式)、クレジットカード(リボルビング払い方式)事業を展開する金融機関である。収益性の高いマーチャント(加盟店)ペイメントネットワークも運営する。
2018年から、グローバル消費者サービス部門、グローバル法人サービス部門、グローバルマーチャントおよびネットワークサービス部門の3部門で構成されている。カード決済サービスに加え、法人向けに経費管理ツール、コンサルティング・サービス、および事業者ローンなどを提供している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(7月―9月期)実績
★収入(総収入から利払い分を差し引いたもの)・・・前年同期比24%増の135.56億ドル(市場予想は134.92億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.47ドル(市場予想は2.40ドル)
経常収益、調整済みEPSとも予想を上回った。国際市場で旅行・娯楽関連の支出の強い伸びが業績への追い風となった。ただし、景気後退に備えて貸倒引当金繰入額が7.78億ドルと、市場予想(5.73億ドル)を上回ったことが嫌気された。
今後の株価見通し
貸倒引当金繰入額が予想を上回ったことが嫌気された。ただし、同社株は安値からかなり戻って引けた。155ドル超えから投資タイミングを図りたいところだ。
アップル(AAPL)決算:1株利益は1.29ドルで市場予想を上回る
アップルは、スマートフォン(iPhone)、タブレット(iPad)、PC(Mac)、スマートウォッチ(Apple Watch)、AirPods、テレビボックス(Apple TV)など幅広い消費者向け電子機器の設計を手掛ける。製品のうちiPhoneが純売上高全体の大半を占める。
また、製品ユーザーにApple Music、iCloud、Apple Care、Apple TV+、Apple Arcade、Apple Card、Apple Payなど多様なサービスを提供している。
アップル製品には社内で開発されたソフトウエアや半導体が搭載されており、アップルが、ハードウエア、ソフトウエア、サービスを統合したビジネスモデルを採用していることは広く知られている。製品は、オンラインストアをはじめ、アップルの直営店舗や一般の小売業者を通じて販売されている。純売上高全体のおよそ40%を米州が占め、残りは海外のさまざまな地域で生み出されている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(7-9月期)実績
★売上高… 前年同期比8.1%増の901.5億ドル(市場予想は886.4億ドル)
★1株あたり利益(一部項目を除く)…1.29ドル(市場予想は1.26ドル)
売上高、調整済みEPSとも予想を上回った。8%増収、1%増益。iPhoneの売上高は予想範囲内に留まった。
今後の株価見通し
当面140ドル近辺での推移が予想される。
アーチャーダニエルズ・ミッドランド・カンパニー(ADM)決算:1株利益は1.86ドルで市場予想を上回る
アーチャーダニエルズ・ミッドランドは、油糧種子、トウモロコシ、小麦、およびその他の農産物の大手加工企業である。さらに、作物の保存および輸送のための物流資産ネットワークを世界中で有する。また、人間と動物両方のための成分に焦点を当てた栄養事業を運営している。トウモロコシベースの甘味料、デンプン、およびエタノールの大規模生産者でもある。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(7月―9月期)実績
★売上高・・・前年同期比21%増の246.83億ドル(市場予想は226.79億ドル)
★1株当たり利益(調整後)・・・1.86ドル(市場予想1.44ドル)
売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。21%増収、91%増益。
今後の株価見通し
92.50ドル超えから、97.50ドルを目指す展開が見込まれる。
KLA(KLAC)決算:1株利益は7.06ドルで市場予想を上回る
KLAは、半導体製造産業のための歩留まり管理、プロセス監視診断、制御システムの設計および製造を手掛ける。システムは、半導体開発の様々な段階で製造プロセスを分析するために使用される。
レーザースキャニング製品は、ウエハーの認定、プロセスモニタリング、および装置モニタリングに使用される。また、光学計測および電子ビーム計測のための検査ツールおよびシステムを提供する。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第1四半期(7月-9月期)実績
★売上高・・・前年同期比31%増の27.2億ドル(市場予想は25.9億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・7.06ドル(市場予想は6.22ドル)
売上高、調整済みEPS、フリーキャッシュフローは全て予想を上回った。続く第2四半期売上高、調整済みEPSガイダンスレンジも両方とも予想を上回った。31%増収、38%増益。
今後の株価見通し
320ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。
IQVIAホールディングス(IQV)決算:1株利益は2.48ドルで市場予想を上回る
IQVIAホールディングスは、世界有数の受託研究機関であるQuintilesと、主要な医療データおよび分析プロバイダーであるIMS Healthの2016年の合併により誕生した。
研究・開発部門では、主に医薬品、医療機器、診断薬企業に対する後期臨床試験の受託研究の提供に焦点を当てている。テクノロジー・アナリティクス部門では、製薬会社、プロバイダー、支払者、政策担当者を含むヘルスケア業界のクライアントに総合的な情報および技術サービスを提供する。
仮想試験を含む臨床試験のためのデータや分析の提供も可能となっている。小規模契約販売事業も手掛ける。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(7月―9月期)実績
★売上高・・・前年同期比5%増の35.62億ドル(市場予想は35.36億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.48ドル(市場予想は2.38ドル)
売上高、調整済みEPSともに予想を上回った。5%増収、11%増益。続く第4四半期売上高、調整済みEPS、EBITDAガイダンスレンジは全て予想を下回った。通期ベースのガイダンスを公表しており、売上高ガイダンスレンジは予想を下回った。同調整済みEPSガイダンスレンジの下限を引き上げ、予想を上回った。同EBITDAガイダンスレンジは上限を引き下げたが、予想は上回った。
同社概観
米国のライフサイエンス企業。ヘルスケア産業を対象に医療・ヘルスケア情報およびサイエンスによるテクノロジーソリューションを提供する。主にバイオ医薬品企業に対し臨床研究および臨床試験サービスを提供するほか、ヘルスケア企業のマーケティング・販売戦略支援や、マネジメントコンサルティングを行う。
今後の株価見通し
短期的に225ドルを目指す展開が見込まれる。