ラスベガス・サンズ(LVS)決算:1株利益は27セントで市場予想を下回る

ラスベガス・サンズは、カジノ、ホテル、エンターテイメント、レストラン、小売、会議・展示会施設を備えた世界最大級の完全統合型リゾートの運営会社である。

マカオにザ・ベネチアン・マカオ、サンズ・マカオ、サンズ・コタイ・セントラル・ロンドナー、フォーシーズンズホテル・マカオ、パリジャン、シンガポールにマリーナベイ・サンズ・リゾート、米国にザ・ベネチアン、ザ・パラッツォ・ラスベガスを保有する。(ラスベガスの資産は、2022年に62億5,000万ドルでアポロ・グローバル・マネジメントとVici プロパティーズに売却された)。

2026年には、シンガポールで4つ目のタワーをオープンするとみられる。ラスベガスの資産売却後は、全てのEBITDA(利払前・税引前・償却前利益)がアジア地域で生み出され、売上高の大部分をカジノ事業が占めることになる。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比17%増の10.1億ドル(市場予想は9.97億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・27セントの赤字(市場予想は24セントの赤字)
            
1株損益の赤字が予想以上となった。ただ、売上高、不動産EBITDAは予想を上回った。株価は時間外で小幅安。

今後の株価見通し

中国のゼロコロナ政策の行く方が影響する。このところの下げで、中国の厳格なゼロコロナ政策を背景に中国の国慶節中の観光収入急減の悪材料を織り込んでいる。
34ドルレベルで、値固めに移る可能性がある。

ゴールドマン・サックス(GS)決算:1株利益は8.25ドルで市場予想を上回る

ゴールドマン・サックスは、世界有数の投資銀行である。インベストメント・バンキング(純営業収益の20%)、グローバル・マーケット(45%)、アセット・マネジメント(20%)、コンシューマー・アンド・ウェルスマネジメント(15%)の各部門からなる。

純営業収益のおよそ60%を米国、15%をアジア地域、25%を欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域で得ている。2008年に銀行持株会社(2009年に金融持株会社)に転換、連邦準備制度理事会(FRB)の監督下にある。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★純収入・・・前年同期比12%減の119.75億ドル(市場予想は114.33億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・8.25ドル(市場予想は7.75ドル)

純営業収益、調整済みEPSともに予想を上回った。12%減収、43%減益だった。

今後の株価見通し

予想を上回る好決算だった。改編計画も好感されている。330ドル超えから投資タイミングを図りたいところだ。

ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)決算:1株利益は2.55ドルで市場予想を上回る

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、世界最大規模で最も多角的なヘルスケア企業である。医薬品、医療機器・診断、消費者の3部門で構成されている。医薬品、医療機器・診断の部門は合わせて売上高の80%近くを占め、キャッシュフローの大半を占めている。

医薬品事業部門では、免疫、腫瘍、神経、肺、心臓、代謝疾患などの領域に重点を置いている。医療機器・診断事業部門では、整形外科、手術器具、視覚ケア、およびいくつかの小さな領域に焦点を当てている。消費者事業部門は、ベビーケア、美容、口腔ケア、市販薬、および女性の健康に焦点を当てている。地理的には、米国内で総収益の約半分が生み出される。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月―9月期)実績

★売上高・・・前年同期比1.9%増の237.91億ドル(市場予想は233.95億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.55ドル(市場予想は2.50ドル)

売上高、調整済みEPSともに予想を上回った。医薬品の売上高は、132.1億ドルと、予想(133億ドル)を下回ったが、医療機器の売上高は、67.8億ドルと、予想(67億ドル)を上回った。ただし、通期ベースの売上高、調整済みEPSガイダンスレンジの中間点をそれぞれ引き下げ、両方とも予想を下回った。

今後の株価見通し

通期ベースの売上高、調整済みEPSガイダンスレンジの中間点をそれぞれ引き下げ、両方とも予想を下回った。ドル高の逆風を受けたものだが、株価は値固めフェーズに入りそうだ。

ロッキード・マーチン(LMT)決算:1株利益は6.87ドルで市場予想を上回る

ロッキード・マーチンは、世界で最大規模の防衛システム開発・製造企業である。2001年に米国国防総省と「最新鋭ステルス戦闘機F-35」プログラムの契約を締結後、欧米市場の次世代戦闘機開発で支配的地位を維持している。

同社の最大部門である航空機部門は、F-35プログラムを主な事業とする。その他の事業部門には、シコルスキー・ヘリコプター事業を展開するロータリー・ミッションシステム部門、ミサイル・ミサイル防衛システムの製造を手掛けるミサイル・射撃統制部門、衛星の製造、および、衛星の打ち上げ・サービスを提供する合弁会社United Launch Alliance (ULA)からの持分利益が計上される宇宙部門がある。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月―9月期)実績

★売上高・・・前年同期比3.5%増の165.83億ドル(市場予想は166.59億ドル)

★1株当たり利益(継続事業ベース)・・・6.87ドル(市場予想は6.72ドル)

売上高が予想を下回ったものの、調整済みEPSは予想を上回った。ミサイル・火器管制の売上高が28.3億ドルと、予想(28.3億ドル)に一致したが、航空・戦闘機は、70.9億ドルと、予想(69.1億ドル)を上回った。更に、宇宙も28.8億ドルと、予想(28.0億ドル)を上回った。通期のガイダンスも公表し、売上高、調整済みEPSとも従来の見通しを据え置き、両方とも予想を下回った。また、自社株買い枠を140億ドル増額した。

今後の株価見通し

自社株買い枠を140億ドル増額した。470ドルを目指す展開が予想される。

ネットフリックス(NFLX)決算:1株利益は3.10ドルで市場予想を上回る

ネットフリックスは、オンディマンドのストリーミング動画サービスを、中国を除く世界のほとんど全ての国々で提供している。収益は、主にサブスクリプション・サービスから生み出されている。

自社オリジナル作品や他社制作のコンテンツを、パソコン(PC)やインターネットに接続されたテレビ、タブレット端末、コンソール型ビデオゲーム機、Apple TV、Roku、Chromecastなどの家電製品を通じて配信している。世界最大規模のSVOD(定額制動画配信)プラットフォームを展開し、加入者数は2億2,000万人を超える。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★ストリーミング売上高・・・前年同期比5.9%増の79.3億ドル(市場予想は78.5億ドル)

★1株当たり利益・・・3.10ドル(市場予想は2.12ドル) 

売上高、調整済みEPSともに予想を上回った。有料会員数の伸びも予想以上に伸びた。新規加入者数も予想の2.4倍だった。北米が予想外に増加した。EMEAを始め、海外の有料会員数も予想以上に伸びた。続く第3四半期も450万人増の新規加入者数を見込み、予想(390万人増)を上回った。

今後の株価見通し

窓埋め水準である340ドルを目指す展開を予想する。