東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は米国株高を受けて続伸となりました。138円高の27,113円で寄り付いた日経平均は直後に98円高の27,073円を付けた後上げ幅を広げると10時30分過ぎに268円高の27,243円まで上昇し226円高の27,201円で前場を終えました。一段高となり337円高の27,312円でスタートした後場の日経平均は後場の取引開始から5分余りで362円高の27,337円まで上昇した後やや上げ幅を縮めると結局275円高の27,250円で取引を終えています。こうしたなか新興株も高く東証マザーズ指数が上昇となっています。
2.個別銘柄等
日本電産(6594)が5.0%高となりました。上期の営業利益が円安による為替差益が押し上げ要因となり950億円を見込んでいた会社計画を上回り963億円となったことで大幅高となりました。ニトリホールディングス(9843)も一時3.2%高となりました。テレビCMの宣伝効果や気温が低下したことを受け電動ベッドやこたつ、季節寝具の売り上げが好調だったことなどから10月の既存店売上高が前年同月比で11.4%増と3ヶ月ぶりに前年同月比でプラスとなったことで買いが優勢となりました。不二家(2211)も3.9%高となり年初来高値を更新しました。主力の製菓事業で生産能力の増強など生産性向上に取り組んだことに加え、価格改定を実施したこともあり第3四半期の営業利益が前年同期比で28.6%増となったことを好感した買いが入りました。インテリアメーカーの東リ(7971)も7.9%高となりました。原材料高騰に対応した販売価格改定効果が想定を上回って推移していることなどから通期の業績予想を上方修正したことで買いを集めました。本日の13時に上期決算を発表した機構部品製造のSMK(6798)も一時7.8%高となりました。円安進行に加え、コスト削減を進めた効果もあり通期の業績予想を上方修正したことで決算発表直後に上げ幅を大きく広げる場面がありました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は275円高となりました。米連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げペースを緩めることを期待した買いが続き昨日の米国市場が上昇となったことで続伸となりました。200日移動平均線(27,211円)を小幅に上回ったところで伸び悩む場面もありましたが、後場に上げ幅を広げたことで200日移動平均線を超えて取引を終えています。そのため先高期待が高まりますが、こうしたなかで明日以降も買いが優勢となった場合には節目の27,500円や75日移動平均線(27,513円)を超えて水準を切り上げることができるかがポイントとなりそうです。
なお、日本時間の23時には10月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数が発表されるほか、25日の米国ではマイクロソフト(MSFT)やグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)、スリーエム(MMM)、コカ・コーラ(KO)、ビザ(V)、テキサス・インスツルメンツ(TXN)などの決算発表が予定されています。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)