ナイキ(NKE)決算:1株利益は0.93ドル前年同期を下回る
ナイキは、世界最大のスポーツ用フットウエア・アパレルブランドである。ランニング、バスケットボール、フットボール(サッカー)、トレーニング、スポーツウエア、ジョーダン(Jordan)の6つの主要カテゴリーでアパレル、フットウエア、機器、アクセサリーをデザイン、開発、販売している。
フットウエアが全社売上高のおよそ3分の2を占めている。ブランドには、Nike、JordanやConverse(カジュアルフットウエア)などがある。世界30カ国以上の300カ所を超える工場でアウトソーシングにより製造した製品を、世界各地で販売している。オレゴン州のビーバートンを拠点として1964年に設立された。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第1四半期(6月-8月期)実績
★収入・・・前年同期比3.6%増の126.9億ドル(市場予想は123.1億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.93ドル(前年同期は1.16ドル)
売上高は予想を上回ったものの、調整済みEPSは予想を下回った。全世界では6-8月の売上高は127億ドルと、市場予想平均の123億ドルを上回った。為替の影響を除いたベースでは10%増。北米が特に堅調だった。
今後の株価見通し
株価は既に悪材料を織り込み下落基調だったが、更に売られた。
ベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)決算:1株損失は3.22ドルで市場予想を上回る
ベッド・バス・アンド・ビヨンドは、家庭用品小売業者で、2021年時点で全米50州、プエルトリコ、カナダ、メキシコで、955店舗を運営しているが、業績不振の150店舗を近いうちに閉鎖する予定である。
店舗には、ブランド化されたベッドやバスの付属品、キッチンの織物、調理用品などが揃っている。店舗数は、Bed Bath & Beyondが769、Buybuy Babyが135、Harmon Face Values(ヘルスケア・ビューティケア)が51となっていいる。
中核事業に再び焦点を合わせるために、オンライン小売店のPersonalizationmall.com、One Kings Lane、Christmas Tree Shops and That (ギフト・家庭用品)、Linen Holdings、Cost Plus World Marketを近年売却した。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(6月-8月期)実績
★売上高・・・前年同期比28%減の14.37億ドル(市場予想は14.51億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・3.22ドルの赤字(市場予想は1.58ドルの赤字)
売上高は予想範囲内だったものの、調整済みEPSの赤字は予想以上に悪化した。
2022年6-8月期決算は、最終赤字が3億6600万ドルだった。前年同期(7300万ドルの赤字)から赤字幅が拡大した。
今後の株価見通し
不振決算だった。当面底値模索の動きが予想される。
ペプシコ(PEP)決算:1株利益は1.97ドルで市場予想を上回る
ペプシコは、食品・飲料品世界最大手のうちの一社である。さまざまなブランドで飲料およびスナック類の製造、マーケティング、販売を手掛け、主なブランドには、Pepsi、Mountain Dew、Gatorade、Doritos、Lays、Rufflesなどがある。一部の市場で第三者のボトラー、請負メーカー、流通業者を通じて製品を提供しているものの、全体として統合されたマーケティング・アプローチを採用している。
自社ブランドに加え、スターバックスをはじめとする他の企業との提携やジョイント・ベンチャーを通じて、他のブランドの製品の製造や流通も手掛ける。
事業は、主要地域別に5つの部門で展開しており、このうち、北米部門(フリトレー北米、クエーカー・フーズ北米、北米飲料事業で構成される)が、連結売上高の60%以上を占めている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(7月-9月期)実績
★売上高・・・前年同期比8.8%増の219.71億ドル(市場予想は208.13億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.97ドル(市場予想は1.84ドル)
売上高、調整済みEPSとも予想を上回った。通期ベースの調整済みEPSと、実質売上高ガイダンスをそれぞれ引き上げ、両方とも予想を上回った。
今後の株価見通し
好決算を受け、株価はベアトレンドを上抜けた。現在の相場環境を考えると、ディフェンシブ株の代表的存在として、更に物色されそうだ。
マイクロン・テクノロジー(MU)決算:1株利益は1.45ドルで市場予想を上回る
マイクロン・テクノロジーは、従来はPC向けのDRAMの製造に重点を置いていた。その後、NAND型フラッシュメモリー市場に進出を果たした。
2013年半ばにエルピーダメモリ、2016年12月にイノテラ・メモリーズ(華亜科技)を買収し、DRAMスケールを増強した。同社のDRAMとNAND製品は、PC、データセンター、スマートフォン、ゲームコンソール、自動車、その他のコンピューター機器に搭載されている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(6-8月期)実績
★売上高・・・前年同期比20%減の66.4億ドル(市場予想は68億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.45ドル(市場予想は1.37ドル)
売上高が予想を下回ったものの、調整済みEPSは上回った。続く第1四半期売上高、調整済みEPS、粗利率ガイダンスレンジが全て予想を下回った。
今後の株価見通し
同社株は悪材料をかなり織り込んでいた。決算発表後のOTC取引では、1.1%程度下落している。
デルタ航空(DAL)決算:1株利益は1.51ドルで市場予想を下回る
デルタ航空は、アトランタに本拠を置く世界最大級の航空会社である。世界50カ国以上300を超える都市にネットワークを有する。
ハブ&スポーク方式ネットワークの運航体系で、拠点となるアトランタ、ニューヨーク、ソルトレイクシティ、デトロイト、シアトル、ミネアポリス・セントポールに世界中から乗客を集約し各地への乗り継ぎを行う。特にアメリカン・エキスプレスへのマイレージ・プログラムの販売が大きな収益源となっている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(7月―9月期)実績
★売上高・・・前年同期比55%増の128.40億ドル (市場予想は128.33億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.51 (市場予想は1.54ドル)
売上高は予想範囲内だったものの、調整済みEPSは予想を下回った。ハリケーン「イアン」により0.03ドル押し下げられた。
今後の株価見通し
好決算を受け、決算発表日の株価は5%程度反発している。32ドル超えから投資タイミングを図りたいところだ。