モトリーフール米国本社 – 2022年9月6日 投稿記事より

主なポイント

・テスラはさまざまな逆風にもかかわらず、大きな利益を上げている
・ターゲットは売上高と利益で確固たる実績がある
・モデルナは新型コロナウイルスワクチンや他の有望製品で長期的成長が見込まれる

足元の株価がお買い得で、将来的に成長が見込まれる3銘柄

かつて、ロビンフッド・マーケッツのプラットフォームを利用する投資家は、しばしばハイリスク銘柄を選択することで知られていました。こうした銘柄は勝ちも大きければ負けも大きく、しかも、そのどちらも短期間のうちに起こり得ます。つまり、ロビンフッド投資家の真似をすることは高リスクでした。

しかし、時代は変わりつつあります。ロビンフッド投資家は、今でも多くの高リスク銘柄を選好していますが、同時に売上高や利益で実績のある盤石な企業も多く選ぶようになっています。実際のところ、こうした銘柄の中には2022年に入って株価が大幅に下落している企業もあり、絶好の買い場を提供しています。以下では、ロビンフッド投資家が愛するエキサイティングな企業3社を紹介します。

テスラ

電気自動車メーカーのリーダーであるテスラは先日、株式分割を完了しました。それ自体が株価を押し上げることはありませんでしたが、株式分割によって、幅広い投資家がこの革新的企業に投資できるようになったことは良いニュースです。

テスラに投資したくなる理由は次の通りです。サプライチェーンをめぐる課題や新型コロナウイルスによる混乱にもかかわらず、同社は大きな利益を上げています。例えば、2022年第2四半期の営業利益率は業界トップクラスの14.6%、純利益(GAAPベース)は23億ドルでした。また、第2四半期には月間生産台数で過去最高を記録しました。

しかも、テスラはまだ始まったばかりです。同社は長期的に、納車台数の年平均伸び率50%を目指しています。重要なのは、同社には現金が潤沢にあるということです。第2四半期末時点の現金および現金同等物は183億ドルで、これは、6億2,100万ドルに上るフリーキャッシュフローのおかげです。

テスラの予想株価収益率(PER)は64倍です。2022年に入ってからの90倍超より低下しています。厳しい環境下での、これまでの業績と将来性を考えると、足元のバリュエーションは極めて妥当な水準と思えます。

ターゲット

ディスカウントストアチェーンを展開するターゲットの、売上高と利益を伸ばす力は実証済みです。例えば、同社は21四半期連続で、既存店売上高が伸びています。また顧客のニーズに素早く対応してきた実績もあり、パンデミックの初期には非接触型サービスを充実させました。最近では、地域のニーズに合わせて設計された新店舗をオープンしています。

とはいえ、同社はここ最近、厳しい状況に陥っています。インフレ率の上昇やサプライチェーン問題といった逆風に直面しているのです。

ターゲットはまた、以前よりも来客数の減っている地域での、過剰在庫にも悩まされています。同社は在庫をさばくために値引きを余儀なくされており、これが第2四半期利益の重石となりました。

一方で明るいニュースとして、同社は、財務上のほとんどの悪材料が過去のものになったと述べています。第2四半期の営業利益率はわずか1.2%でしたが、2022年通年では約6%に達する見通しです。この背景には、トレンドの改善に加え、同社が食品や飲料、美容、日用品といった、現在の成長を牽引するカテゴリーに注力していることがあります。

ターゲットの予想PERは、ライバルのウォルマートをわずかに下回る水準です。しかも同社の予想PERは2022年前半よりも低下しています。同社は厳しい時期から脱しつつあるとみられ、好転の波に乗るには絶好のタイミングかもしれません。

モデルナ

モデルナは、新型コロナウイルスワクチンの販売を開始して以降、数十億ドルに上る売上と利益を計上しています。パンデミックの初期に株価は急騰しました。しかし、最近になって投資家は、コロナ後のワクチン収入を懸念しています。その結果、株価は年初来で45%下落しています。

しかし、モデルナについて楽観視する理由もあります。まず、同社は将来にわたって、莫大なワクチン収入を生み出し続ける可能性があります。専門家によれば、少なくともリスクが高い人は、ワクチンを毎年打つ必要があります。モデルナは米国で、初の変異株対応ワクチンの追加接種が認められたばかりで、今後もその時々で優勢な変異株に合わせて、ワクチンを改良する態勢ができていることを明らかにしました。

新型コロナウイルスワクチンの他にも、モデルナには多くの製品があり、ブロックバスターになる可能性を持つ複数の製品が後期臨床試験段階にあります。これは、サイトメガロウイルス(CMV)とRSウイルス(RSV)に対するワクチン候補のことです。現在、これらの一般的なウイルスに対して承認されているワクチンは存在せず、モデルナは治療分野全体で46件のプログラムを開発中です。

現在、モデルナの予想PERは約5倍です。新型コロナウイルスワクチンの売上が減少したとしても、将来的に大きな収入につながる可能性のある有望な製品を数多く抱える企業としては、妥当な水準と言えます。

免責事項と開示事項  記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Adria Ciminoは、ターゲットとテスラの株式を保有しています。モトリーフール米国本社はターゲット、テスラ、ウォルマートの株式を保有し、推奨しています。モトリーフール米国本社はモデルナの株式を推奨しています。モトリーフールは情報開示方針を定めています。