F5ネットワークス(FFIV)決算:1株利益は2.57ドルで市場予想を上回る
F5は、アプリケーション配信コントローラー市場における市場リーダーである。ネットワーキング・トラフィック、セキュリティー、ポリシー・マネジメント向けの製品を販売している。
製品は、アプリケーションが、オンプレミスデータセンター内およびクラウド環境にわたって効率的な方法で安全にルーティングされることを確実にする。売上高の半分以上はサービス提供によるもので、顧客は、企業、サービスプロバイダー、政府機関の3業種である。1996年に設立され、シアトルを拠点とする。世界的に売上高を伸ばしている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第3四半期(3月-5月期)実績
★売上高・・・前年同期比4%増の6.745億ドル(市場予想は6.674億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・2.57ドル(市場予想は2.24ドル)
第4四半期(6月-8月期)ガイダンス
★売上高・・・6.80-7.00億ドル(市場予想は6.894億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・2.45-2.57ドル(市場予想は2.28ドル)
売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。続く第4四半期売上高、調整済みEPSガイダンスもともに予想を上回った。
今後の株価見通し
短期的に180ドルを目指す展開が見込まれる。
スリーエム(MMM)決算:1株利益は2.48ドルで市場予想を上回る
スリーエムは、1902年創業の多国籍コングロマリットである。創業当時の社名はミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング・カンパニーであった。優れた研究開発力で知られ、様々な製品カテゴリーでその科学技術力を活用している。
2020年現在、事業は、セーフティ&インダストリアル、輸送&エレクトロニクス、ヘルスケア、およびコンシューマーの4部門で構成されている。売上高の約50%を米州外の市場が占めている。部門別では、セーフティ&インダストリアル部門の正味売上高の大半を占めている。6万種類を超える製品の多くは、多くの消費者および産業にとって欠かすことができない製品となっている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比3%減の87.02億ドル(市場予想は86.30億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.48ドル(市場予想は2.44ドル)
2022年通期ガイダンス
★増収率・・・0.5-2.5%減(従来予想は1-4%増)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・10.30-10.80ドル
(従来予想は10.75-11.25ドル、市場予想は10.56ドル)
売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。22年度通期ベースの調整済みEPSガイダンスレンジを引き下げ、予想を下回った。同増収率ガイダンスレンジも引き下げた。
今後の株価見通し
分社への期待もあり、株価はベアトレンドを上抜き始めた。155ドルを目指す動きとなりそうだ。
アルファベット(GOOGL)決算:1株利益は1.21ドルで市場予想を下回る
アルファベットは、世界最大級のインターネット企業グーグルの持株会社である。売上高ではグーグル部門が99%、このうち広告収入が85%以上。その他、Google Playのアプリやコンテンツ、YouTube、クラウドサービス、その他ライセンスによる収入、ChromebooksやPixelスマートフォンなどのハードウェア、Google Home、ネストなどのスマートホーム製品の販売による収入がある。
アザー・ベッツ部門では、ライフサイエンス事業Verily、高速インターネット回線Google Fiber、自動運転車Waymoなど、ムーンショットと称される冒険的事業に投資している。営業利益率は25%~30%程度。グーグル部門では30%、アザー・ベッツ部門は営業赤字となっている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★トラフィック獲得コスト(TAC)を除いたベースの収入… 574.7億ドル(市場予想は580.3億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.21ドル(市場予想は1.32ドル)
売上高、調整済みEPSはともに予想を下回った。
売上高が前年同期比13%増の696億8500万ドル、純利益が同14%減の160億200万ドルだった。景気の減速懸念が強まっていることを背景に主力のインターネット広告事業の成長が鈍化し、2四半期連続の減益となった。
今後の株価見通し
1株利益は1.21ドル(前年同期は1.36ドル)だった。売上高、1株利益ともに市場予想に届かなかったが、26日の米株式市場の時間外取引で株価は一時、同日終値より4%超上昇した場面があったため、決算の反応は悪くない。今後の堅調な株価推移が期待できるだろう。
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)決算:一株利益はドルで市場予想を上回る
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドは、油糧種子、トウモロコシ、小麦、およびその他の農産物の大手加工企業である。さらに、作物の保存および輸送のための物流資産ネットワークを世界中で有する。また、人間と動物両方のための成分に焦点を当てた栄養事業を運営している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比19%増の272.84億ドル(市場予想は249.70億ドル)
★1株当たり利益(調整後)・・・2.15ドル(市場予想1.72ドル)
売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。
今後の株価見通し
82.50ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。
TモバイルUS(TMUS)決算:1株利益は1.42ドルで市場予想を上回る
Tモバイルは、2013年にドイツテレコム傘下のTモバイルUSAと、プリペイド(料金先払い)通信サービスを専門とするMetroPCSの合併により誕生した。
合併後、主要市場で全国的なサービスを提供していたが、至るところ普及に偏りが見られた。広範な地域をカバーするのに適した低周波数スペクトラムに積極的に投資し、地理的に事業ネットワークを大幅に拡大してきた。積極的なマーケティングおよび革新的なサービスの提供と相まって、顧客基盤は急速に拡大した。
スプリントを買収したことで、現在の事業規模は競合他社とほぼ肩を並べるまで拡大した。ポストペイド(料金後払い)契約顧客数は、7,100万人、プリペイド(料金前払い)契約顧客数が2,100万人にのぼり、リテイル携帯電話市場で30%近いシェアを有する。さらに、再販業者にもホールセール・サービスを提供している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比1.2%減の197.01億ドル(市場予想は200.93億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.42ドル(市場予想は0.23ドル)
売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSは予想の6倍強だった。総顧客数の純増数、ポストペイド顧客数の純増数ともに予想を上回った。22年度通期ベースのポストペイド端末契約者純増数ガイダンスレンジの引き上げ予想を上回った。同フリーキャッシュフローガイダンスレンジの下限を引き上げ、予想を上回った。同EBITDAガイダンスレンジも引き上げたが、こちらは予想を下回った。
今後の株価見通し
スプリントとの合併実現によって、重複するコストの削減に加え、Tモバイルは次世代通信規格5G向けの周波数帯免許が得られる。5G関連の出世株となろう。いよいよ150ドルを目指す展開が見込まれる。