アメリカン・エキスプレス(AXP)決算:1株利益は2.57ドルで市場予想を上回る

アメリカン・エキスプレスは、世界のおよそ130の国や地域でチャージカード(一括払い方式)、クレジットカード(リボルビング払い方式)事業を展開する金融機関である。収益性の高いマーチャント(加盟店)ペイメントネットワークも運営する。2018年から、グローバル消費者サービス部門、グローバル法人サービス部門、グローバルマーチャントおよびネットワークサービス部門の3部門で構成されている。カード決済サービスに加え、法人向けに経費管理ツール、コンサルティング・サービス、および事業者ローンなどを提供している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★収入(総収入から利払い分を差し引いたもの)・・・前年同期比31%増の133.95億ドル(市場予想は125.10億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.57ドル(市場予想は2.40ドル)

2022年度通期ガイダンス

★1株当たり利益・・・9.25-9.65ドル(従来予想は据え置き、市場予想は9.83ドル)

収入、調整済みEPSはともに予想を上回った。22年度通期ベース調整済みEPSガイダンスレンジを据え置き、予想を下回った。同純収入ガイダンスレンジを23-25%増と予測し、従来の18-20%増から引き上げた。高インフレや景気後退の脅威にもかかわらず、消費者がカードでの支出を増やしている。

今後の株価見通し

今回の好決算を受け、株価は上昇。業績を反映した展開が続く見通し。

アイキューヴィア・ホールディングス(IQV)決算:1株利益は2.44ドルで市場予想を上回る

アイキューヴィア・ホールディングスは、世界有数の受託研究機関であるQuintilesと、主要な医療データおよび分析プロバイダーであるIMS Healthの2016年の合併により誕生した。研究・開発部門では、主に医薬品、医療機器、診断薬企業に対する後期臨床試験の受託研究の提供に焦点を当てている。テクノロジー・アナリティクス部門では、製薬会社、プロバイダー、支払者、政策担当者を含むヘルスケア業界のクライアントに総合的な情報および技術サービスを提供する。仮想試験を含む臨床試験のためのデータや分析の提供も可能となっている。小規模契約販売事業も手掛ける。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比3%増の35.41億ドル(市場予想は34.93億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.44ドル(市場予想は2.38ドル)

第3四半期ガイダンス

★売上高・・・35.2-35.7億ドル(市場予想は36.1億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.34-2.42ドル (市場予想は2.45ドル)

2022年通期ガイダンス

★売上高・・・144.0-145.5億ドル(従来予想は144.5-147.5億ドル、市場予想は145.7億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・10.00-10.20ドル(従来予想は9.95-10.25ドル、市場予想は10.07ドル)

売上高、及び調整済みEPS、EBITDAは全て予想を上回った。続く7-9月期(第3四半期)売上高、及び調整済みEPS、EBITDAガイダンスレンジは全て予想を下回った。22年度通期ベースの売上高ガイダンスレンジを引き下げ、予想を下回った。同調整済みEPSガイダンスレンジを引き上げ、予想を上回った。同EBITDAガイダンスレンジの中間点を引き上げ、予想を上回った。

今後の株価見通し

好決算を受け、255ドルを目指す展開となろう。

ディーアール・ホートン(DHI)決算:1株利益は4.67ドルで市場予想を上回る

ディーアール・ホートンは、米国の主要な住宅建築業者であり、31州98の市場で事業を運営している。主に、一戸建て住宅(住宅販売収入の90%超)を建築し、初回、住み替え、高級住宅の購入者、活動的な大人向け住宅を提供している。金融サービス部門を通じて、住宅購入者の住宅ローン・ファイナンスや権原エージェンシー・サービスを提供している。テキサス州アーリントンに本拠を構え、米国で6つの地域部門を運営している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比21%増の87.88億ドル(市場予想は88.26億ドル)

★1株当たり利益(一部経費を除く)・・・4.67ドル(市場予想は4.47ドル)

2022年通期ガイダンス

★売上高・・・338-346億ドル(従来予想は353-361億ドル、市場予想は349.7億ドル)

売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSは上回った。22年度通期ベース売上高ガイダンスレンジを引き下げ、予想を下回った。住宅受渡件数ガイダンスレンジも引き下げ、予想を下回った。

今後の株価見通し

悲観的予想が多かったが、それほど悪くなかった。同社の場合は、トルブラザーズのような高級住宅ではなく、低価格住宅にウェイトがかかっており、売れ行きは相対的に良い。77.50ドル超えから、90ドルを目指す展開となろう。

シーエスエックス(CSX)決算:1株利益は54セントで市場予想を上回る

シーエスエックスは、米国東部で一級鉄道を運営している。2021年の収益は約$125億であった。21,000マイルを超える路線網で、石炭(連結売上高の13%)、化学品(22%)、インターモーダルコンテナ(16%)、自動車貨物(9%)、その他のバルク商品や工業商品といった多様な商品の輸送を行っている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比28%増の38.2億ドル(市場予想は36.6億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・54セント(市場予想は47セント)

売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。決算結果を受け、株価は上昇。

今後の株価見通し

今回の好決算で、32.70ドルを目指す展開になりそうだ。

エーティー・アンド・ティー(T)決算:1株利益は65セントで市場予想を上回る

エーティー・アンド・ティーの売上高は、ワーナー・メディア売却後無線通信事業が全体の3分の2を占めている。米国第3位の無線通信事業会社であり、6,700万人のポストペイド(料金後払い)加入者と1,700万人のプリペイド(料金先払い)加入者に対して携帯電話端末接続サービスを提供している。インターネット接続、プライベートネットワーク、セキュリティ、音声、ホールセールネットワーク設備などの企業向け固定通信サービスが売上高の20%を占める。ブロードバンド・インターネットアクセスサービスと主とする住宅向け固定通信サービスがおよそ10%を占める。メキシコでも大きなプレゼンスを有し2,000万人の顧客を有するが、売上高に占める割合はわずか2%である。衛星テレビを手掛けるDirect TVの株式の70%を引き続き保有しているが、財務諸表上では連結対象とはなっていない。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比33%減の296.43億ドル(市場予想は295.73億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・65セント(市場予想は62セント)

売上高、及び調整済みEPSはともに予想を上回った。22年度通期ベースのフリーキャッシュフロー見通しを160億ドルの範囲から140億ドルに削減した。前年比で17億ドルの設備投資の増加、顧客回収のタイミングによる約10億ドルの影響、加入者の増加とビジネスワイヤーラインの営業利益の減少に関連する成功ベースの投資の増加が背景。

今後の株価見通し

22年度通期ベースのフリーキャッシュフロー見通しを160億ドルの範囲から140億ドルに削減したことが嫌気された。18.25ドルレベルに下値支持線がある。