【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,180.14  △264.36 (6/7)
NASDAQ: 12,175.23  △113.86 (6/7)

1.概況

米国市場は長期金利の上昇が一服したことでハイテク株を中心に買いが入り続伸となりました。ディスカウントストア大手のターゲット(TGT) が利益率見通しを引き下げたことで消費関連株に売りが出て132ドル安でスタートしたダウ平均は直後に273ドル安まで下落しましたが、朝方の売り一巡後に持ち直すと午後に入って買いが優勢となり引けにかけて上げ幅を広げました。引け間際に291ドル高まで上昇したダウ平均は結局264ドル高の33,180ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も113ポイント高の12,175ポイントとなっています。

2.経済指標等

4月の米貿易収支の赤字額は前月比19.1%減の871億ドルとなりました。また、4月の米消費者信用残高は前月比380億7000万ドル増となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスを除く10業種が上げました。そのなかでもエネルギーが3%余り上昇したほか、資本財・サービスとヘルスケア、情報技術、不動産が1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上げました。そのなかでもセールスフォース(CRM)が2%を超える上昇となったほか、目標株価の引き上げを受けてシェブロン(CVX)も2%近く上げています。また、アップル(AAPL)とキャタピラー(CAT)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、マイクロソフト(MSFT)、ハネウェル・インターナショナル(HON)、ナイキ(NKE)、ボーイング(BA)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、アメリカン・エキスプレス(AXP)も1%以上上昇しています。一方でウォルマート(WMT)が1%余り下げ、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も1%近く下落しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、ターゲットが過剰在庫の処分で2022年5-7月期の売上高営業利益率が大きく低下するとの見通しを発表したことで2%を超える下落となっています。百貨店のコールズ(KSS)は身売りで独占交渉に入ったと発表したことで8%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.07%低い2.97%となりました。ドル円は132円台後半で推移しています

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,000円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)