【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 31,261.90 △8.77 (5/20)
NASDAQ: 11,354.62 ▼33.88 (5/20)
1.概況
先週末の米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。前日に年初来安値を更新していたダウ平均とS&P500株価指数は押し目買いが入り反発となりましたが、ナスダック総合株価指数は主力ハイテク株の一角に売りが出て3日続落となり年初来安値を更新しました。173ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に262ドル高まで上昇した後伸び悩むとマイナスに転じ昼過ぎに617ドル安まで下落しましたが、押し目買いが入り取引終盤に急速に持ち直すと引けにかけてプラスに転じ結局8ドル高の31,261ドルで取引を終えています。
また、S&P500株価指数は0.5ポイント高の3,901ポイントとほぼ横ばいでした。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は33ポイント安の11,354ポイントとなり5月11日に付けた年初来安値(11,364ポイント)を下回っています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が上げ、ヘルスケアと不動産が1%を超える上昇となりました。一方で5業種が下げ、一般消費財・サービスと資本財・サービスが1%以上下落しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では押し目買いが入り前日に急落したシスコシステムズ(CSCO)が3%近く上げ上昇率トップとなったほか、セールスフォース・ドットコム(CRM)とマクドナルド(MCD)も2%を超える上昇となりました。一方でボーイング(BA)が5%余り下げ下落率トップとなり、キャタピラー(CAT)も4%以上下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、半導体関連銘柄の下げが目立ち半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)が決算で売上高が市場予想に届かなかったことなどで4%近く下げ、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も3%を超える下落となりました。エヌビディア(NVDA)とウエスタンデジタル(WDC)も2%以上下げています。また、農機のディア(DE)が決算で売上高の見通しが市場予想を下回ったことで14%余り下落しています。ディスカウントストアーのロス・ストアーズ(ROST)も通期の業績見通しを下方修正したことで22%以上下げました。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.06%低い2.78%となりました。ドル円は128円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなったことで小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が大幅高となった先週末の堅調な地合いを維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)