東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は3日ぶりに小幅に反発しました。121円安の26,045円で寄り付いた日経平均は直後に163円安の26,003円まで下落した後切り返すとプラスに転じましたが、58円高の26,225円で伸び悩むとまもなくしてマイナスとなり9時40分過ぎには126円安の26,040円まで下落しました。しかし、再び持ち直すとプラスに転じ11時10分過ぎに110円高の26,277円まで上昇し82円高の26,249円で前場を終えました。79円高の26,246円でスタートした後場の日経平均は12時50分前に123円高の26,290円まで上昇した後13時50分前に17円高の26,184円まで上げ幅を縮めましたが、マイナスになることなく踏み止まるとやや持ち直し結局46円高の26,213円で取引を終えています。一方でTOPIXは小幅に下落となりましたが、新興株は堅調で東証マザーズ指数が上昇となっています。

2.個別銘柄等

ソニーグループ(6758)が一時4.0%高となりました。2023年3月期の営業利益は小幅な減益見通しながら引き続き高水準となる見込みで、自己株式を除く発行済み株式総数の2.02%にあたる2500万株と2000億円を上限とした自社株買いを発表したこともあり買いが優勢となりました。日本製鉄(5401)も6.9%高となりました。ロシア・ウクライナ情勢など先行きが極めて不透明な状況にあることから合理的な算定や予想を行うことができないとして決算発表で2023年3月期の業績予想の開示を行いませんでしたが、実力ベースで事業利益6000億円以上の達成目標が示されたことで買いを集めました。任天堂(7974)も3.2%高となりました。2023年3月期の営業利益が減益となる見通しを発表したこともあり朝方は昨日の終値を挟んで揉み合いましたが、9月30日を基準日として1株を10株にする株式分割を発表したこともあり次第に買いが優勢となりました。

また、市場予想を上回る2023年3月期の営業利益の見通しを発表した銘柄に大きく上げるものがみられました。IHI(7013)は2023年3月期の営業利益の見通しが前期比で減益予想ながら市場予想を大きく上回ったことで8.4%高となり、島津製作所(7701)も小幅な営業増益の見通しながら市場予想を上回ったことで5.4%高となりました。リコー(7752)も市場予想を上回る大幅な営業増益の見通しと自社株買いを発表したことから5.3%高となっています。

一方で13時25分に決算を発表したトヨタ(7203)が4.4%安となりました。2023年3月期の営業利益が前期比で19.9%減の2兆4000億円となる見通しを発表し市場予想を大きく下回ったことで決算発表直後に下げ幅を広げ一時は5.9%安となる場面もありました。住友金属鉱山(5713)も銅価格の下落などで2023年3月期の純利益が前期比で51.3%減と大幅な減益となる見通しを発表したことから4.2%安となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は46円高となりました。昨日の米国市場が高安まちまちとなり買い材料に乏しいなかで売りが優勢となる場面もありましたが、節目の26,000円を前に底堅さをみせると買いが優勢となりました。しかし、4月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることから上値も限定的で様子見ムードの強い一日でした。その米CPIは日本時間の21時30分に発表となります。インフレ懸念に神経質な相場展開が続いているだけにマーケットの反応が注目されます。

また、決算発表が続いていますが本日も引け後には富士フイルムホールディングス(4901)やTDK(6762)、スズキ(7269)、SCREENホールディングス(7735)、パナソニックホールディングス(6752)などが決算を発表する予定です。また、11日の米国でもウォルト・ディズニー(DIS)などの決算発表が予定されています。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)