ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)決算:一株利益は3.05ドルで市場予想を上回る

ユナイテッド・パーセル・サービスは、世界最大級の小口貨物配送業者である。500機を超える航空機、10万台以上の運送車両、数百カ所に仕分施設を展開し、1日平均2,500万個を超える荷物を世界各地の住宅および企業に配送する。

米国国内小口貨物部門が売上高の62%、国際小口貨物部門が20%を占める。LTL(積合わせ)輸送、海外フレイト・フォワーディング、および、請負ロジスティックが残りを占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比6.4%増の243.78億ドル(市場予想は237.98億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・ 3.05ドル(市場予想は2.88ドル)

売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。22年度通期ベース売上高ガイダンスを据え置き、予想を下回った。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

ライバル、フェデックスに比べ、業績も株価チャートもUPSの方が良い。激しい利上げ局面と、中国のロックダウン、ウクライナ危機で逆風が吹いているが、好決算が支援しよう。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

マイクロソフト(MSFT)決算:一株利益は2.22ドルで市場予想を上回る

マイクロソフトは、個人や企業向けソフトウェアを開発しライセンスを供与している。ウィンドウズOSやOfficeプロダクティビティ製品で知られる。

事業は、プロダクティビティ&ビジネスプロセス部門(従来型Microsoft Office、クラウドベースOffice 365、Exchange、SharePoint、Skype、リンクトイン、Dynamics)、インテリジェントクラウド部門(IaaS型やPaaS形サービスを提供するAzure、WindowsサーバーOS、SQL サーバー)、モアパーソナルコンピューティング部門(Windows Client、Xbox、Bing検索サービス、ディスプレイ広告、サーフェス、タブレット、デスクトップPC)の多種多様な製品を手掛ける同様な規模を持つ3つ部門で構成されている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(1-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比18%増の493.6億ドル(市場予想は490.4億ドル)
                                 
★1株当たり利益(特別項目を除く)・・・2.22ドル(市場予想は2.19ドル)

1株利益、売上高とも予想を上回った。クラウドサービスの需要が堅調に伸びた。アジュールが第2四半期と同様に46%の成長を記録し、予想も上回った。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

決算発表日引け後のOTC取引では267ドル台で推移している(決算発表日のNY時間午後5時8分時点)。当初上昇していたが、相場全体の地合いが良くないため下落してきた格好だ。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ビザ(V)決算:一株利益は1.79ドルで市場予想を上回る

ビザは、世界最大級の電子決済処理ネットワーク運営会社である。2021年度の(購入)決済取扱額は10兆ドルを上回り、世界200カ国を超える市場で160種類の通貨の取引を決済する。同社の決済システムは、毎秒65,000件を超える取引を処理することが可能である。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(1月-3月期)実績

★純収入・・・前年同期比26%増の72億ドル(市場予想は68.3億ドル)
                                 
★1株当たり利益(調整後)・・・1.79ドル(市場予想は1.65ドル)

1株利益、営業収益とも予想を上回った。総支払額は2.78兆ドルと予想範囲内となった。地政学的環境は依然不透明なものの、堅調な旅行需要に支えられた。世界的に従来の決済方法と新たな決済方法が可能になったことにより、継続的な成長が見込まれるとしている。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

全体の地合いが悪い中、好調な決算を発表し、株価は上昇している。235ドルを目指す展開が予想される。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

コーニング(GLW)決算:一株利益は0.54ドルで市場予想を下回る

コーニングは、マテリアルサイエンスのリーダー企業である。ガラス、セラミック、および光ファイバーの製造を専門的に手掛ける。テレビ用フラットパネルディスプレイから自動車用ガソリンパティキュレートフィルター、ブロードバンド用光ファイバーまで幅広い用途に製品を供給しており、多くの最終市場で大きなシェアを占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比15%増の37.44億ドル(市場予想は35.62億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.54ドル(市場予想は0.50ドル)

売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。続く第2四半期売上高、調整済みEPSガイダンスレンジもともに予想を上回った。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

好決算で、株価は上昇した。36ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション