【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,583.57 △87.06 (4/7)
NASDAQ: 13,897.30 △8.48 (4/7)
1.概況
米国市場はディフェンシブ銘柄を中心に買いが入り3日ぶりに反発しました。57ドル安でスタートしたダウ平均は米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めを警戒した売りが先行し朝方に305ドル安まで下落しましたが、ディフェンシブ銘柄に買いが入り持ち直し午後に入ってプラスに転じると取引終盤には209ドル高まで上昇しました。その後引けにかけて上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局87ドル高の34,583ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も8ポイント高の13,897ポイントとなっています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比5000件減の16万6000件となり悪化を見込んでいた市場予想に反して改善しました、また、2月の米消費者信用残高は前月比418億2000万ドル増となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、ヘルスケアが2%近く上昇したほか、エネルギーと生活必需品も1%以上上げています。一方で不動産やコミュニケーション・サービスなどの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はディフェンシブ銘柄に買いが入るなかメルク(MRK)が2%を超える上昇となったほか、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も2%近く上げました。ダウ平均構成銘柄以外ではヒューレット・パッカード(HPQ)が著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社のバークシャー・ハザウェイ(BRK)が株式を11%取得したことが明らかとなったことで15%近く上昇しました。コストコ・ホールセール(COST)も3月の既存店売上高が前年同月比17.2%増と高い伸びとなったことで4%近く上げています。一方でフォード・モーター(F)が投資判断と目標株価の引き下げを受けて3%近く下げています。ドラッグストアのライト・エイド(RAD)も投資判断の引き下げを受けて17%以上下落しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.06%高い2.66%となりました。ドル円は123円90銭台で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,000円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)